七月25~27日にかけて、朝日連峰前衛の女川に行ってきた。いつものK氏と一緒の山行だが、集合したのは25日の朝。米坂線の小国駅前。前日の深夜に東北で地震があり、どうしたものかと思案したが、まあ出かけてみようということになった。

 東北地方は連日の雨。その余波が置賜地方にもやってきて、弱い雨が降り続いている。K氏も私も晴れ男を自認しているので、この悪天は自分ではなく相手にあるのであろうと疑惑のまなざしで見つめあう。こちらは埼玉、相手は仙台から、それぞれ高い燃料費を払ってやってきているのだから、まさか手ぶらでは帰れない。

 まずは船渡の林道終点の蕨峠越えのルートまで入ってみようと車を進めたが、林道に近づくに釣れて雨が本格化。無理はしたくないのがK氏の信条とかで、この雨ではたまらんと、とりあえず駅まで戻る。空を見上げ、観光のための看板を眺め、還暦間近の中年男ふたりが、手持ち無沙汰に時間をつぶす。やはり解散か、と決まりかけた寸前、「とりあえず、もうひとつの尻無沢からの山越えルートまで走ってみて、それでダメなら潔く諦めませんか?」と切り出すと、それもそうですね、という返事。

 幸い雨も小降りになり、林道終点までなくなく入る。雨が本格化しないうちにと準備を急ぐ。歩き始めてしまえば覚悟が定まってしまうものだからだ。ところがこのルートは私も初めて。聞き及んだルートを探せど、どこにも道はなく、呆然としながら来た道を戻り、国道で携帯電話のアンテナが立つのを確認してから、くだんの情報源氏に連絡を取る。なに、知ってしまえばわけはなく、林道終点は行きすぎだとのこと。ふたたび車を返し、入渓点を確認してから歩き出す。

 稜線まで、つらい登りを1時間ちょっと。そこからは五郎三郎沢への尾根を下るのだが、これは楽だった。

 雨が降ったり止んだりの尾根末端のテント場に二泊の宿を定めてしまえばこっちのもの。

 しかし、どうしたものかイワナの食いが渋く、天国にきているというのに、ほとんどボウズ状態で終わることになる。腕か? イワナか? それとも数が少ないのかといぶかるが、魚影はそこそこ走るのである。

 三日目だけが晴天に恵まれた。東股沢の滝上まで遊びに行き、釣れなければ眺めるまでさ、と半日行動のイワナウォッチングを楽しんだのである。

 そうそう、小国駅前のラーメン屋は絶品だった。こんな田舎のラーメン屋なんて、とても味の保障はあるまいと思ったが、なにやら虫が知らせたのである。いったんは国道を走りかけたが、思い直して戻り、食べてみたらこれがびっくり。店の名前は忘れたが、なにせ駅のまん前にある一軒の店だ。ぜひ食べてみていただきたい。特にギョウザが美味い。糖尿のわが身が恨めしくなるほどの味だった。