月初めから某山岳雑誌の執筆に追われている。山岳雑誌は、せいぜい数冊。山と渓谷、岳人、新ハイキング、山の本、登山時報などだが、私に依頼が来るのはほぼ決まっている。そうX誌である。
その8月号で沢登りの特集をやるのだが、その記事がどうにも書けず、しかも締め切りは迫っている。
そんなことはこれまでにも数え切れないほどあったのに、今回は異常だ。すでに文章量も決まっている。その量が、当初よりもべらぼうに増えてしまった。それ自体は構わないのだが、予想をしていなかったのが、私を困惑させた。こんなことは、本来書き手としては口が裂けても言えないのだが・・・。
しかし、特集カラー10ページに穴を空けることは許されない。よって、隙あらばと計画していた週末の渓は、みごとに泡沫のかなたに消え去ろうとしている。
半ば冗談、半ば本気で、私はもの書きとしての限界が近づいたのを悟っている。まあ、こんなもんだよなあ・・・というのが偽らざる思いである。
これをやっつけたら沢へ行くぞお! と思ったら、もうひとつの締め切りが近いことに気づいた。この綱渡りを結構楽しんでいる自分自身にも気づいてしまったのだが・・・。