バイだからこそ…。。。 -3ページ目

遅くなったあけおめ☆彡

ちょー久々なんですけど~(笑)

ごめんちょ☆

なんかミニメくれたり…ほんとうにごめんなさい。

改めて、遅くなりましたが明けましておめでとうございます!!!

さてさて県外生活も残り2話で終わっちゃいます。

やっと書き上げられるんだなぁと、ほんとは去年のうちに書きたかったんだけどね。。

さてさて、今年もよろしくね!!

みんなげんきにしてたー???(≧▼≦)

県外生活~いってきます~

本当の最後の夜になりました。

俺と元樹と舞は3人でカラオケに行った。

明日が最後なんて気がしないほど普通に普通で。

通い慣れた道、スピード違反で捕まってしまった(笑)

最後の最後で…。。(笑)
そしてカラオケでいつものように歌を歌い楽しんだ。

家に帰り、眠りに就く。

体を重ねることもなく、泣くこともなく…
今まで通りに。

セミダブルのベッド。

隣には元樹が。

どんな気持ちで眠りについたのだろう。

一緒に居ることが当たり前すぎたから…最後の最後まで実感はわかなかったように思う。

知らぬ間に朝をむかえ、俺はいつものようにキッチンへ。

そして、元樹に持って帰ってもらえるように炊き込みご飯をおにぎりにし、ラップに包んだ。

元樹を起こし、付き合いはじめの頃に作ったタラコスパゲティーを作り、二人で食べた。

おれらはいつものように…いつものように…

だけど…

目を合わすことも、触れることも、できなかった。

お互いにわかっていた。

触れてしまえば押さえきれない気持ちを。

今にも崩れそうな気持ち。

「よし、いくわ」

「うん」

元樹は言った。

「出張だと思えばイイ」

車のところまで見送りにおりた。

元樹が言った。。

「行ってきます」

俺は精一杯の笑顔で答えた
「行ってらっしゃい」

車に乗り込む元樹の表情が一瞬崩れた

耐えたのだろう。

目は赤い。

俺は手を振った。

涙を見せず。

お互いに涙を見せず。

そして…車が見えなくなってから。

玄関のドアをあけた瞬間…俺は全身の力が抜け、泣き崩れた

何度も何度も元樹の名前を呼んだ。

いつも…いつも…呼んでいた名前を…

「元樹…」

「元樹…」

「元樹…」

「…行かないで」

「…元樹」

「…元樹」

「…元樹」

「…いやだよ…」

「行かないで…」

伝えてはいけない気持ちを誰も居なくなった脱け殻のような、一人では広すぎる2人の家の玄関で… 

俺は何度も何度も泣きながら声に出しては泣いた。

気付けば日は沈み… 

引っ越しの準備を仕上げなければならないと、重い体をおこした。

「元樹は帰ったの?もう行っちゃった?」

心配していたのだろう。

仕事に行った舞からメールが来た。

「辛い。大丈夫。」

そんな内容を送信したように思う。

引っ越しの準備をしていたら、あっという間に県外での最後の夜を迎えた…

県外生活~プレゼント~

元樹との生活も残り数日となったある日、俺の職場で懐かしい曲について雑談をしていた。


チューリップの「心の旅」


「あぁ、だから今夜だけは君を抱いていたい。あぁ、明日の今頃は…僕は汽車のなか」

「旅立つ僕の心を知っていたのかぃ?遠く離れてしまえば愛は終わるといった」

「もしも許されるなら…眠りについた君をポケットにつめこんで、このまま連れ去りたい」


仕事中にも関わらず、俺は胸が苦しくなり涙があふれた。

離れる日はもう目の前。


俺は元樹が好きだった。

まだ…大好きだった。

あれだけ喧嘩をしたって…元樹との日々は幸せだった。

好きな人が傍にいる。

当たり前のようになりつつあったが、元樹との日々は幸せだった。


そして…この日々を忘れてほしくないと思い、俺は一人店へと足を運んだ。


「私の頭の中の消しゴム」


その映画はおれらが見に行って2人大泣きをした思い出の映画。

「涼を主人公と置き換えてみてしまったから余計に泣いてしまった」

と元樹は言ってた。

…俺も同じだった。

そして、もう一枚CDを買った。

「Story」

「限られたときの中で、どれだけのことが出来るのだろう…」

まるで俺たちの日々を歌っているような…

元樹が仕事を始めた頃の思い出の曲。

3月27日夜。

元樹との最後の夜になる予定だった。

最後の日…俺はソファーに座っていた元樹に言った。

「ねぇ~プレゼント欲しい??」

俺の笑顔につられて元樹も笑顔になった。

「なに~(笑)」

手渡したDVDとCDを手にして元樹は表情を変えた。

「涼…こんなんダメだよ…」

こらえてた涙がこぼれそうになりながら…嬉しそうな…切なそうな、そんな顔をしながら俺に言った。

「ありがとう」

俺は元樹に言った。

「つらいとき、見て思い出して。俺と離れて淋しくなったとき、それを聞いて」

俺は元樹が心配だった。

俺と出会う前の元樹には戻ってほしくなかった。

話を聞くかぎり、俺と出会う前の元樹は涙の意味を知らない…そんな彼だった。

今では俺を思い泣くような…そんな彼は心が少し温かくなったような、誰かを思う気持ちや、色々な感情を自然とこの日々で見つけてくれたのだと思う。 


彼との生活は、失ったものなどはなにもない。得たものは沢山あった。

俺にとっても、元樹にとっても、通らなくてはならない道だったのかもしれない。出会わなくてはならない2人だったのだと思う。

「奇跡ではなく必然。」

元樹は出会った頃からよく言っていた。

俺も最後を迎える直前ではあったが、その意味がようやく分かった。

朝を迎えた。

元樹は帰ろうとはしなかった。

夕方を迎えた。

元樹は帰ろうとはしなかった。

「もう一日いよっかな」

なんて笑いながら言ってたったけ。

「そうだね!」

なんて3人ダイニングテーブルに座って話をしてたっけ。

俺もいっぱいいっぱいで…最後の数日の記憶はあまりはっきりとは思い出せない。

ただ…この日も元樹が好きだった。

それだけは…はっきりと言る。

この日も…
元樹が大好きだった。