2019年4月、東京池袋で上級車が突如ロデオのように暴走した。

制止不能となった上級車をなんとか乗りこなして僅か死傷者11人の犠牲でことを治めた上級国民 飯塚幸三元院長(89)は11人の親族から人殺し扱いされてしまうことになる。



国としては死傷者11人は上級国民 飯塚幸三元院長の進路に入ったことは自業自得とされ無罪放免の方向で話を進めようとしたが、あろうことか「瑞宝重光章」を受賞した上級国民 飯塚幸三元院長を有罪にしようと多くの人々が計画を企てているのである。

上級国民である飯塚幸三元院長は自分を有罪にしようとする危険な輩達には怯まず、自身のことは二の次でトヨタ車の危険性について熱弁しており、少しでも安全な世の中になるよう身を粉にしていらっしゃった。

保身に走らない尊き自己犠牲の信念を貫かれておられるわけだ。


そんな上級国民 飯塚幸三元院長は2020年10月8日、裁判所で初公判を迎えていらっしゃった。

裁判所では「アクセルペダルを踏み続けた記憶はありません。車に何らかの異常が起きて暴走した。暴走を止められなかった」と改めて自動車という乗り物の危険性と、自分はその犠牲となった旨を主張なされた。

偉大なる上級国民に向けられる憐憫の眼差しはこれからも絶えることはないであろう…。

















アホだ。



自分で言っていてアホらしい。

「上級国民」という言葉は嫌悪感と共にすっかり世の中に表層化した。それと同時にある疑問が僕を含める一般人から沸き上がることになった。



いつから日本では貴族階級的なシステムが導入されたのだろうか?


上級国民 飯塚幸三元院長。

ニュースを見た多くの国民の頭に"?"サインが浮かんだ。



元院長?


容疑者ではなくて?


死傷者11名を出しても「容疑者」扱いが避けられる忖度とその恐るべき階級制度を一般人が目の当たりにしたこの瞬間、日本の深い闇に一筋の光が差し込んだように思えた。

現在は裁判が始まってあるので被告。飯塚幸三被告は赤信号を無視して横断歩道をへ突進し、2名の死者と9人の重軽傷者を出した。


実際に暴走が起きたと仮定しても、亡くなった方に対して他人事にように発言するのはいかがなものか。一応申し訳程度に謝っているが、まるで自分で引き起こしたことではなく、「安全な車を開発するようにメーカーの方に心掛けていただき、高齢者が安心して運転できるような外出できるような世の中になってほしい」と自動車を原因にし、自分に責任はないというニュアンスが強い。


トヨタも好き放題言われて何も反論しないのは上級国民に対しては大きく出ることが出来ないのか。



さて初公判では「車の異常」で全てを片付け無罪を主張する飯塚幸三被告だが、なぜこういう答えを出してしまったのか考察してみる。


可能性としては、本当に暴走したか、誤魔化そうとしているのか、ボケちゃって忘れてしまったのか、


①本当に暴走した
本当に暴走したのだとしたら、確かに気の毒である。しかし2人の命を奪ったのは事実。飯塚幸三被告が家に帰って嫁と「迷惑です」と強気の姿勢を取りつつも日常を過ごしているのに対し、遺族の生活は元に戻るはずもなく辛い日々がこれからも待っている。車がどうとか言うより先に自分が引き起こした事故の被害者のことを考えるべきなのではないか。


②誤魔化そうとしている
必死に改善に寄与している姿勢を見せて一般人や遺族の怒りを鎮めようとでもしているのなら、完全に逆効果と言わざるを得ない。一般人と遺族の神経を逆撫でするばかりである。

人間なにかしら悪いことをしたら罪悪感が出てきてしまう。飯塚幸三被告には微塵も疑わないその心の強さが見て取れる。あるいは辛うじて残った罪悪感すらを握り潰し、もう引くことが出来ないので暴走したで押し切るつもりなのか。言うまでもなく最有力候補。


③ボケちゃって忘れてしまった
世間では人生80年から100年まで寿命が延長されたのが定説らしいが、寿命は延びても天寿を全うするその瞬間まで健康でいられるとは限らない。飯塚幸三被告は御年89歳。十分にボケる資格を持っている。アクセルを踏み続け、とあるタイミングで記憶障害によりアクセルとブレーキのどちらを踏んでいるか忘れてしまったのかもしれない。または単に捻りもなくアクセルとブレーキを踏み間違えたかだ。殺すつもりでアクセルフルスロットルで意図的に突進したのなら救いはない。もちろんいくらなんでもそれはないと思うが。

また人間とある条件下では本当に自分がやっていないと思い込むことがあるらしい。田代まさしが良い例である。田代まさしは自分が薬物を摂取していることを忘れて本気で否認をしていたらしい。飯塚幸三被告にも同じことが言えるのかもしれない。



世間の考えは当然②であり、僕もそう思っている。③の可能性も捨てきれない。①は無いと考えている。実際に事故当日に故障記録は残っていない上に、後続車がブレーキランプが点灯していないことを確認している。この後続車に車載カメラが付いていたかは定かではないが、あれば一つの大きな証拠になる。


くれぐれも上級国民の力で証拠が抹消されたりしないことを心から祈っている。



上級国民だから黙っているのか?



上級国民だから許されるのか?



この裁判の行末は、今後日本の司法を揺るがしかねない事態になる気がする。凄まじい民意により国側も飯塚幸三被告を庇い切れなくなるかもしれない。



法律か?上級国民か?



もちろん民意で法律を捻じ曲げるやり方は大きく間違っているが、今回の事故は単に飯塚幸三被告自体に問題がある。


これで飯塚幸三被告が無罪となってしまったら、今後事故が起きたら「車が誤作動を起こした」で全ての事故は言い逃れが出来るわけだ。それは許されない。いくら僕でも許したくはない。


遺族側には頑張ってほしい。

残り少ない寿命を、刑務所で遂げさせてあげてくれ。