蝉も鳴き始めて、だんだん夏らしくなってきて、
たいした思い出も目標もないのに雰囲気を感じて、
あぁ、夏が来る……。なんてとりとめもない事を呟いたりして。
アイスコーヒーつくったりして。
氷がすぐに解けて、また足して、そしたらまた溶けて……。
すっかり薄まったコーヒーを、
本当はもう飲みたくないけど勿体ないから、グイっと飲んで、
残念なような、後悔のような気分になって、
なに、どうせすぐ終わるよ……、と早々に夏を切り捨てておいて、
実際終わる時にはまた、あぁ、夏が終わるなぁ……なんてまた呟いて。
毎年繰り返されるこの、
無気力な解説は、いったい誰のためなんだろうね、あくどきものよ。