僕の中にある僕の正体といえば命の事じゃない。
命は坂道の傾斜と同じで、
僕は生きてるけど生かされてるという、そういう意味。
僕が生きてる事は半分僕の意思じゃないからね。
坂道を転がる事は楽だけど登ることは難しいよどうする?
と、常に僕に質問するモノ。
それが僕の正体。
でもそれは質問するだけでヒントすらくれない。
悪くても良くてもただじっと見ているだけ。
意地が悪いんだね。
究極の意地悪だね。
意地悪の原型だね。
ここから僕は意地悪を学んだ。
ひょっとしてコイツを喜ばせるために、
僕は生きてるのかな、なんて思ったりした。
でもきっと違うんだね。
いつか僕が消えても、コイツはニコリともしない。
また別の誰かをジッと見るだけなんだよ。
そうだろ?あくどき者よ。