僕がマーク・ジュリアナというドラマーのことを知ったのは2014年の秋のことでした。
渋谷のタワー・レコードの試聴機で、彼がこの年の10月に出した2枚のアルバムのうち『Beat Music: The Los Angels Improvisations』を試聴したのがきっかけでした。
エイフェックス・ツインやスクエアプッシャーの影響を受けたジャズ・ドラマー、というようなことが書かれたPOPに興味を惹かれて聴いてみたそのアルバムの音楽は、テクノ、エレクトロニック・ミュージックを思わせるサウンドでありながら、タイトルにあるとおりインプロヴィゼーション(即興音楽)であり、つまりジャズでした。
しかも、このマーク・ジュリアナ、僕が以前から好きで来日公演に行ったこともあるジャズ・ピアニスト、ブラッド・メルドーとコラボもしているという(そのプロジェクトの名前は2人の名前をあわせたMehliana。メルドーもまたRadioheadをカバーするようなセンスの持ち主で、2002年のアルバム『Largo』ではエイフェックス・ツインの影響も感じられました)。
こいつはやべえ、要チェックやと思って、色々調べて作ったのが冒頭のまとめです。
調べていくとデヴィッド・ボウイが2014年10月に発表した「Sue (Or In A Season Of Crime)」という楽曲にも彼が参加していることがわかり、聴いてみるとこれがえらくカッコよかった。
僕は2002年の『Heathen』と2003年の『Reality』は買ったもののどうもピンとこず、2013年のアルバム『The Next Day』は買いそびれていたのですが、この「Sue」で現在進行形のアーティストとしてのボウイに再び興味を持ち、次のアルバムはチェックしなければと思っていました。
そして、マーク・ジュリアナやその周辺の若手ミュージシャンとレコーディングされたボウイのニュー・アルバム「★(ブラックスター)」がリリースされたのが彼の69歳の誕生日にあたる今年1月8日。その矢先の訃報は信じられないものでした。
★/SMJ

ところで、『★』が発売された1月8日に、ボウイの回顧展「David Bowie is」が2017年春に日本で開催されることが発表されています。
デヴィッド・ボウイ、新作『★』を69歳の誕生日にあたる本日発売!! 大回顧展『David Bowie is』が来年、遂に日本上陸!!(ソニー・ミュージック)
展覧会名にある「is」というのは「いる」「存在する」、あるいは「デヴィッド・ボウイとは」といった意味でしょうか。
既に世界各国を巡回しているこの展覧会ですが、最初にイギリスで開催されたのはボウイが10年ぶりの新作『The Next Day』をリリースした2013年。
66歳の誕生日である2013年1月8日に突然ニュー・アルバムのリリースを発表するまで長年表舞台から遠ざかり、引退説も囁かれていたボウイが、いまだ現役のアーティストであるという意味合いが、この展覧会名には込められていたように思います。
日本で「David Bowie is」が開催される2017年の時点では、この展覧会名は2013年当時と同じ意味合いではありえませんが、それでも僕はこの展覧会名でいいのだと思います。
「David Bowie was」ではなく。
He still is. In our memories, in his music.
彼はまだ存在する。人々の記憶の中に、彼の音楽の中に。
久々にブログ書きました。今年もよろしくお願いします。