散髪屋
「解せぬ」
「・・・なにが?」
「お前の髪型だ。」
「俺の・・・?」
「ああ。」
「じゃあ・・・あんたなら、この髪型、どうする?」
「ふん。他人に自分の髪型(みち)を聞くのか?そんなもん他人の意見なんか聞いたって意味ないぞ。」
「・・・・・・じゃあ、どうすれば・・!!」
「自分の髪型(みち)は自分で切り開くのみ、だ」
そういって男はハサミを差し出す。
「・・・あんた、ほんとに非常識な漢(おとこ)だな。」
「そんな髪型のやつに言われる筋合いはない。」
数十分が経過。
「なあ・・後ろの方、ちゃんと切れてるか?」
「・・・・・さあ・・・?どうだろうな。」
「・・・・それも教えないときたか。」
「ヒントをやろう。」
「ヒント・・・!?」
「後ろは、コイツを使え。」
そう言って男はバリカンを差し出す。
「これじゃああんた、カリアゲしかできな・・」
「自分の髪型(みち)にケチつけるのもつけないのもお前次第だ。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
こうして、散髪は終わる。
「・・・さっぱりしたぜ。」
「ほう、自分の髪型(みち)に自信が持てたようだな。」
「ああ・・・なんだかよくわからんが、あんたのおかげだ。」
「・・・そうか。礼などいらん、代わりに金を置いていけ。」
「・・・なんだと!?切ったのは俺じゃないか。」
「ハサミとバリカンを貸したのは俺だ。4250円だ。」
「高!!お前、それぼったくりじゃねーか。」
「でけぇ声出すんじゃねー、馬鹿野郎!」
「みなさーん、この店ぼったくりですよー!」