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オレカツ ~俺達の活動~

大阪club MERCURYにて定期開催される
男性シンガー限定ライブイベント

男性シンガー同士のエンターテイメントバトルイベント

【オレカツマーキュリーグ(OML)】

半年に渡るイベントが遂にクライマックスを迎えました。


さて、何から書き始めるか迷いましたが、いきなりクライマックスから参りましょう!

オレカツマーキュリーグ、優勝は・・・

T-face!!



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【オファーに至る経緯】
開催地であるclub MERCURYには様々な演者さんが出演しており、『シンガー』という括りもいくつかのコミュニティに分かれています。

例えばT-faceはルーツが90年代のJ-POPやレゲエにあり、音楽で成功することを夢見て活動する演者さんが多いコミュニティ(界隈)に属しています。

一方、OMLの母体であるオレカツはシンガーの中でもアニソン、ボカロ、ゲーム、特撮などに影響を受けて活動を始めた演者が多く属していました。

便宜上『サブカル系』と呼んでいるこのコミュニティをどう扱うべきかは依然のブログ(開幕1か月前。)に記しましたが、彼らと出会った時期と同じころにT-faceとも出会いました。

club MERCURYは『良いものは良い』を芯とした『オールジャンルの完成』を一つの目標としていますので、なんとか混ぜ合わせたいんだけどなかなかうまくいかない。

理由が自分の中でまとまり、その後OML構想が産まれた時に、サブカル演者を軸にして『外部から何人くらい』『そして誰にオファーするか』を考えました。

リストには5名ほどピックアップしたのを覚えていますが、結局オファーを出したのはT-faceのみでした。

徹底した現場主義、桁違いのパフォーマンスクオリティを見るたび『なぜこの人はこんなところ(club MERCURY)に出てるんだ?』と疑問に思っていましたが、そんな彼にウチができることは何かを考えた時、提供できるのは彼にとってまだ見ぬ世界(演者とお客さま)だ、という結論に達し、彼が普段活動しているコミュニティからの演者さんを入れないことを決めました。

結果的に彼に提供できたことよりオレカツが頂いたものの方が遥かに多かったのが悔しいところ(笑)。

こういった経緯から、ホームのオレカツ勢からは『たった1人で外部から乗り込んできたインベーダー』という存在になり、彼自身は本来フラットなはずのコンテストイベントながら超アウェーという過酷な環境となりました。

club MERCURY内ではT-faceのヤバさを知っておりますので「オレカツにT-faceさんはエグい!」と言われましたが、僕としては本物に接することで響き学ぶことがないならサブカル演者は今後ウチで価値を生み出せないと思っていたので、T-faceにとってもオレカツ勢にとっても劇薬になることは分かった上でのオファーであり、結果的に彼のみにオファーしたことは正解でした。


前半戦ブロマイド画像


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【オファーを受けた理由】
彼に「オファーが来たとき、どう感じた?」と聞いたことがあります。

厳しい戦いになるし勝算の見通しが立ちにくいアウェーの場に出る事に迷い、色々な方に相談したそうです。

周りからは、口を揃えて「負けにいくようなものだし、メリットがない。」とアドバイスされたそうです。

それが、彼が出演を決めた理由でした。

アウェーの現場で負けるくらい生ぬるいライブをしてきていない。にも拘わらず、皆は「負けるから止めておけ」と言う。

「勝てないと言われたことが闘争心に火を付けてくれた。自分の属する界隈がどれだけ素晴らしいかを証明する為に出演しようと思いました。」


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【開幕まで】
次に彼が取った行動は、ただでさえ多いライブ本数を更に増やすことでした。

イベントルールを理解した際に、おそらく全12名の演者中、彼のみが「まず勝つ。その上で何を見せることができるか」という思考回路だったと思います。

多くの演者は順番が逆で「まず何をするか。で、それが評価されて勝てれば嬉しい。」

T-faceは「ライブハウスに時間とお金をかけて足を運んでもらう。それがコンテストイベントであれば自分のお客様に負け姿を見せて、悲しい気持ちで帰すわけにはいかない。自分の負けは属する界隈に泥を塗る行為になる。」

この初動意識は大きな差を生み出しました。前半戦で彼と戦った数名が後半戦で急激に成長したのは、そういったステージマンの本質を見つめ直すきっかけになったんじゃないかと考えています。


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【予選リーグ・前半戦】

演者の大半、そしてオレカツのお客さまが「T-faceって誰だろう?」から始まったOMLの初戦は 5/14(火)前半戦・第3節、対戦相手は共演経験のあるMAGUMAでした。



MAGUMAを知っているからこそ初戦から厳しい戦いになると臨んだT-faceはここで勝利をおさめ、「これは頑張ればなんとかいけるかもしれない」と手応えを掴みました。

しかし。

続く2戦目。5/29(水)前半戦・第4節でダイヤのJ戦に敗北。審判が何度も数え直す大接戦で初黒星を喫した彼は楽屋に戻ったときのことをこう振り返ってくれました。

「負けて楽屋に戻ったらオレカツの演者さんがハイタッチでジャックさんを迎えて、あぁ、俺はえらいところに来てしまった、と。1回勝ったくらいで『いけるんちゃうか』と慢心した自分をぶん殴りたくなりました。二度と仲間の顔に泥を塗らないとこの日の夜、自分に誓いました。

それと、共演の12組は自分にとって知らない界隈の知らない演者さんもいるけど、この人たちは間違いなく強敵であり、自分を高めてくれる仲間だって思いました。勝手にアウェーって意識が強くなり過ぎてたけど、彼らに恥をかかせない為にもOML以外のライブも全部OMLだっていう、11名がどれだけ凄い奴らかを証明する想いで全てのライブに臨むようになったので負けたことが大きく自分を成長させてくれました。」





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【予選リーグ・後半戦】

前半戦を4勝1敗でターン。

別リーグを5勝0敗でターンしたジョン・ムハンマドからの「僕たちは高いところ(決勝)でやりましょう。」という言葉をずっと覚えていたT-face。

そして後半の抽選でも別リーグになった両者。このとき運命めいたものを感じたそうです。




その後も無敗で勝ち続け、迎えた予選最後の試合。

9/25(水)後半戦・第8節。ダイヤのJ戦。

予選リーグで唯一敗れたジャックとのリマッチ。

この時点でT-faceは既に決勝トーナメント進出を決めていましたが、同じ相手に二度負けるわけにはいかない。

対するジャックは当落線上にあり、仮に予選落ちになったとしてもT-faceにだけは負けないと全てを注ぐ予選最強のカードとなりました。



結果はOML史上最高どころか会場のclub MERCURY記録すら塗り替える動員数を更新。

勝敗を越えたプライドの戦いが最高の動員を記録したこの一戦はOMLがエンタメだけではない、男と男の真剣勝負という一面を際立たせてくれました。

T-faceは「トーナメントが始まって会場入りした際にジャックさんがいて。挨拶したときに向けてくれた笑顔を見て、自分はかけがえのない仲間を得たんだな、と。彼の笑顔はOMLを振り返っても上位に入るくらい嬉しかったです。」と話してくれました。


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【決勝トーナメント】



10/23(水)トーナメント準決勝。決勝戦のカードが全て出揃った夜、出会ってからはじめて長い時間いろんな話をしました。

主催としてここまで100%を注いできましたが、彼と話していると悔しくなってくる。
立場は違えど「お前には負けへんぞ!」みたいな、それぞれに出来ることを残りの2週間、死ぬ気でやり抜こうと決意しました。

1週間後の深夜、彼と会い、どっちが死ぬ気で頑張ったか確認する場があったのですが・・・彼の「マジか!」という努力の前に僕は敗北を喫し、残り1週間どっちがやるべきをやりきれるかという戦いのリベンジを誓いました。なので、僕も彼に負けてるんですよねぇ。もうめちゃくちゃ悔しかったですね!!


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【決勝戦まで1週間】

T-faceは主催、生誕をあまりやりたがらないので、不思議に思って理由をきいたことがあります。

「主催や生誕はお迎えした演者仲間やお借りした会場など、当日に考えたり動いたりすることがたくさんある。自分はそんなに器用じゃないし、ライブ中もそういった想いが頭をよぎってしまう。
目の前のお客様に100%をぶつけられないなら、やるべきじゃないなと思って。」

そんな彼が「どうしても勝ちたい。」と発した時、それは演者仲間や応援するお客様にとっての号砲となり、各地からこの日の為、たった2曲の為だけに駆けつけてくれました。SNSでもジャンルの垣根を越えた応援がたくさんあったのは、彼がこれまで築いてきたものが一気に開くような、とても美しいエネルギーだと感じました。


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【決勝戦当日】

第1試合の 刹那 vs 古鉄 が始まり、楽屋のモニターで状況を見るT-faceとジョン・ムハンマド。
2人は「彼らはめちゃ良いライブをしているけど、この流れに乗った決勝戦では駄目だ。我々は桁違いのステージを見せなければ。」と確認し合ったそうです。



迎えた決勝。皆様の記憶に新しいので多くは語りません。

これまで接点がなかった2人がステージで相まみえた、その瞬間から『エンターテイメントの極み』を見せてくれました。

T-faceが見せた涙、笑顔。

全てはこの瞬間のために、8カ月間に渡る戦いを最高の形で終えました。

「予選リーグでカヴァー曲をやったとき、めっちゃ叩かれて。有名な曲を使って媚びたステージしやがって、二度と観に行かないって言われました。でもね、半年間に渡って見続けてもらいながら勝たなくちゃいけなくて、尚且つ次に繋げる為に自分の幅も見せなくちゃいけない。対戦相手へのリスペクトも現したい。その時にカヴァーが必要ならこれからもやります。とはっきり答えました。」

決勝戦の2曲は早い段階で決めていたそうです。僕はステージ袖から見ましたが、多くのお客さまが涙している姿を見た時、これが彼が貫き通した芯に対するフロアの返答だ、と感動しました。

「個人賞を頂いて、それで2位で終わったら生きて帰れる場所なんて無い。コンテストイベントだから勝たなくちゃ意味がない。しかしライブなんだから絶対に楽しませて笑顔になってほしい。その両立は最後まで悩み過ぎて吐き続けました。二度とOML出ませんからね!!!!」

「アンコールで振り返ったら皆がいて。家に帰って動画を見たらステージで仲間たちが歌ってくれて。こんな言い方したらアレですけど、優勝とかよりその光景でめっちゃ泣きました。俺は最高の仲間たちと出会えたんだ、って。」

アンコールを終えて彼が発した言葉

「自分だけじゃない。11名の物販に行ったり、これからも応援よろしくお願い致します!」


全ての苦労から解放されて最高の結果を得て感極まったこの状況でこの言葉、なかなか出せるものじゃない。

でも、お分かり頂けたと思います。


T-face、こういう男です。



ここまでの熱量でOMLと向かい合い臨んだ彼が優勝したことは必然だったかもしれませんが、当然だったなんて軽々しく言えないほど戦い続けた半年間、その一部を皆様にご紹介してきました。

まだまだエピソードは尽きないし、12名全員にこの記事と同じくらいの物語がありますので機会があれば各演者に聞いてみてください!




最後に、T-faceのコメントを載せて決勝戦レビュー・T-faceおめでとう編を終わります!




※決勝戦の写真はカメラマンさんから届き次第追加します!