今回は術前ケモ(手術前化学療法)について書きます。
ケモ(化学療法)は主に腫瘍を小さくする、またはなくすために手術前にするものと、再発防止のために手術の後にするものとがあります。
前者はリンパ節転移があったり、腫瘍が大きかったりする患者に、後者は腫瘍が小さかったり転移が無い比較的早期の癌に適応になるそうで。
私は腫瘍も大きくリンパ節への転移もあり、ルミナールタイプの中でもグレードもKi-67の数値も高い比較的増殖が活発なガンで、抗がん剤が効きやすいので、術前ケモ適応になります。
ちなみに、HER2は陰性だったので分子標的薬は使用できません。
乳がんで使われるタイプの抗がん剤には何種類かあり、通常は数種類を複合で投与していきます。
で、私はウィークリーアブラキサン療法の臨床試験に参加することにしました。
・アブラキサンとは
そして今まで3週に一回の投与が通常で、副作用がかなりキツかったものを、毎週投与にすることで副作用を軽減させることができるということ。
これを12週連続でやります。休薬週は無しです。
副作用が著しい時は1週間投与を延期したりはするそう。
それと効果が無い時はすぐに手術に切り替えるそうです。
なのでアブラキサン終了は早くて10月末。
アブラキサンの主な副作用としては
・脱毛
なんで抗がん剤でハゲるのかというと、抗がん剤というのは増殖している細胞を攻撃するものだから。
なので伸び続ける髪の毛、あと、爪、卵巣、粘膜細胞なんかにもりかなり影響がでるそう。
特に若い女性は、脱毛の服作用が顕著なんだそうで。
一応がん患者の中では若い部類のワタクシ。
100パーぬけるんでヅラで対処します。
・末梢神経への影響
これはアブラキサンやパクリタキセルの特徴的な副作用なんだそう。
手足がしびれたり、感覚が鈍る。
仕事が手を使うので、この辺がかなり心配なところ。
ひどい人は治療が終わっても数年残るらしいので。
どうか後遺症が残りませんように。
・白血球の減少
細菌に弱くなるので感染症にかかりやすい。
口の中の細菌も増えるから口腔ケアはかかせない。
ズボラな私がちゃんとできるだろうか…
私は普段から口内炎ができやすいのでその辺がちょっと心配。痛くて食べられない、とか嫌だな。
副作用の出方は人それぞれなのでなんとも言えないけれど、使用された方のブログを拝見する限りは手足のしびれはけっこう強く出る方が多い印象。
しかも最初は大丈夫だけど、回数を重ねるとだんだん蓄積されていくみたい。
そしてアブラキサンが終了したあとはFECという3種類の混合投与になります。
FECは抗がん剤でもかなり強力な投与方法らしく、副作用に悩まされる方も多い。
・吐き気
今は強い吐き気止めを一緒に投与してくれるみたいだけど、やっぱり経験者の話を聞く限りけっこうキツいそう。
吐かないまでもずっと気持ち悪くて動けないとか。
・倦怠感
これも動けなくて地味に辛そう。
脱毛、白血球減少なんかはタキサン系と同じく必発らしい。
ケモ中の生活について。
ネットでは
・生ものは食べてはいけない
・日焼けしてはいけない
・アルコールはいけない
など、けっこう制約がありそうなんですが、主治医、薬剤師曰く
「普通の生活で大丈夫です」
仕事もお酒も旅行も生ものも。全てオッケー。
もちろん体調を見て、ということですが。
副作用が辛くなければ基本普通で大丈夫。
ただ感染症にかかりやすいのでマスク、手洗い、うがいは頻繁にする、新鮮なものを食べる、とかの気遣いは必要ですが。
他の人の闘病ブログを拝見しても、けっこうみなさん仕事をバリバリしたり、海外旅行行ったりと満喫してらっしゃる。
もちろん副作用の出方はそれぞれで、とても辛い思いをしてらっしゃる方もいるけれど、不必要に日常生活から離れなくてもいいんだ、という安堵感はありました。
そしてアブラキサン12週→FEC3週4クールの術前ケモが奏功すれば手術という流れだそう。
*奏功とは
腫瘍が30%以上小さくなった場合を「奏功した」と言い、抗がん剤の効果がある、とできる。
ネットの情報によるとFEC+タキサン系の術前ケモで80〜90%奏功しているという情報もあるので期待しております。
治るものなら辛い副作用も頑張って堪えます。
これで奏功しなかったらかなり辛いな。
できるならpCR(完全奏功→がんが消えてなくなる)を目指したいけれど、腫瘍の大きさを考えるとムリかな。
次回は治療前の準備について書きたいと思います。