映画『ブーニン 天才ピアニストの沈黙と再生』観てきました
昭和レトロな映画館。
映画『ブーニン 天才ピアニストの沈黙と再生』を観にやってきました。
お支払いは現金のみです。
1985年のショパン国際ピアノコンクールで圧倒的な優勝を飾り、日本でも社会現象になった伝説のピアニスト、スタニスラフ・ブーニン 🇷🇺。
今回の映画では、病や怪我による10年間の沈黙から復帰していく姿が描かれていますが、その中で彼が語った言葉が、私の心に深く刺さりました。
■「私はただ、ショパンを追いかけているだけ」
インタビューの中で「なぜ(当時いた旧ソ連から)亡命したのですか?」と問われたブーニン。彼はこう答えました。
「ショパン 🇵🇱 も最大の亡命者じゃないか。私はただ、そのショパンを追いかけているだけだ」と。
実はショパンについても調べてみると、彼もまた、20歳という若さで祖国ポーランドを旅立った直後に、ロシア帝国による弾圧(11月蜂起)が勃発。二度と故郷の土を踏むことなく、パリで生涯を終えた「亡命者」でした。華やかなパリにいながらも、彼の心は常に遠く離れたポーランドにあり、深い孤独の中にいたと言われています。
■ 二人の天才が重なり合う「孤独」と「故郷への想い」
一方のブーニンも、旧ソ連の体制下で「当局による芸術的・政治的抑圧」という強烈な違和感を覚え、21歳の時に西ドイツでのツアー中に亡命。長らく「裏切り者」として故郷を追われることになりました。
西側に逃れた後、言葉の壁や文化の違い、そして「ソ連の天才」という重いレッテルとの闘い。日本や欧州を拠点とし、異国でショパンと同じ深い「孤独」を味わったのです。
ブーニンは、ショパンの音楽には「故郷を失った者の悲しみ」と「自由への渇望」が刻まれていると語っています。 彼にとってショパンを弾くことは、単なる指先の技術ではなく、「亡命者としての魂の叫び」を再現し、自身のアイデンティティを探求することでした。
彼が「追いかけている」と言ったのは、ショパンが音楽に込めた「自由への執念」を、自分もまた人生を賭けて体現しようとしたからなのだと思います。
■ 違和感から「そっと離れる」ことは、魂を守ること
「周りに止められても、ついやってしまう。そこが愚かなところかな」と語るブーニン。
「できることだけをやればいいよ」という周囲の声は、一見親切で安全です。でも、自分の心の中に「違和感」があるのにそこにとどまり続けることは、自由を求める魂にとっては退屈以外の何物でもありません。
「周りに止められても、ついやってしまう。」自分の人生のハンドルを自分でしなやかに握り続けるための、とてもポジティブで美しい決断です。
私もお金や損得、しがらみではなく、本質や教養で繋がる世界へ。 ブーニンやショパンのように人生を賭けた壮大なスケールではなくとも、日々の生活の中で、自分の魂の叫びに耳を澄まし、心に嘘をつかずに生きていきたいなと、映画を観て改めて感じました✨
▼くまこのSNS・最新ブログはこちら









