第93回全国高校野球選手権大会(日本高校野球連盟、朝日新聞社主催、毎日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は7日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦4試合。第3試合は東日本大震災の被災地・岩手代表の花巻東が東東京代表の帝京と対戦。帝京が8-7で驚異的な粘りをみせた花巻東を振り切った。
投手陣が制球に苦しみ、両チーム計19四死球、5暴投の荒れた展開。常に先行した帝京が、わずかに競り勝った。帝京は同点の七回2死一、三塁で松本が右前打を放ち、決勝点を挙げた。2番手・石倉の力投も勝因。花巻東は相手を上回る12安打を放ったが、守備妨害や走塁妨害などのミスもあり、主導権を握れなかった。
◇粘りの敗者・花巻東に温かい拍手
試合終了のサイレンの際、甲子園にわき起こった温かい拍手。それは、勝者に対するものと言うより、みたび追いつく粘りを見せた被災地代表の敗者・花巻東に向けられたものだった。
迫力ある攻めで3度目の同点に追いついたのが六回だ。先頭の太田が痛烈な右翼線三塁打を放つ。続く大沢は死球で出ると、2球目に二盗に成功。打席に入った大谷は「ただただ無心に振った」。外角の直球を流し打ち、左翼フェンス直撃の2点打とした。左太もも裏を痛めているため、一塁に留まった大谷はガッツポーズで喜びを表した。
5失策を犯した守りでも、全員でカバーし合う姿勢を貫き、粘りを見せた。エースナンバーを背負う大谷は、負傷を抱え「60%程度」(佐々木監督)の状態ながら四回途中から救援登板。140キロ台後半のストレートを連発し、東東京大会で4割近い打率を残した帝京の強力打線を3失点に抑えた。
帝京の前田監督も「リードされると危ないと思った。粘りのある手応えのあるチームだった」と舌を巻くほどだったが、勝ち越し点をついに奪えず、力尽きた。
試合後「何度も味方が追いついてくれた。どうしても勝ちたかった」と涙を流しながら繰り返した大谷。だが、最後まで食らいついたプレーが、見る者の胸に迫ったことは間違いない。(7日16時23分付、毎日新聞『<夏の高校野球>帝京、粘る花巻東を振り切る」より抜粋)
1点差ですか。本当に惜しかったですね。離されてはよく追いついたものですが、リードを奪うことが出来なかったですからね。それに走塁妨害も痛かったと。勝ってもらいたかったものですが…。となると今日の宮城県代表も気になるところですがね。