山中教授の講演 iPS細胞がつくるあたらしい医学 | 大塚訓平の「命があればあとはかすり傷」                   (2009.6.20脊髄損傷Th-10)

大塚訓平の「命があればあとはかすり傷」                   (2009.6.20脊髄損傷Th-10)

栃木県宇都宮市で働く車いすの不動産会社社長ブログ。株式会社オーリアル 代表取締役 NPO法人アクセシブル・ラボ 理事長 大塚 訓平の超前向きな毎日を綴るブログです。

昨日のブログに書けなかった、山中教授の講演について・・・

テーマ『iPS細胞がつくるあたらしい医学』と題して、約30分
のお話となりました。

まず、山中教授ですが・・・絶対めっちゃイイ人!って思いました。

声のトーン、声量、抑揚・・・とっても聞きやすかったです。
聴衆のみなさんに語りかけるように、お話されます。

僕も真似したい!と思っちゃうくらい。

さて、本題です。
内容は、まずiPS細胞がどのように作られるか、これから活かされる
場面や今後の課題などにも触れてました。

その中で一番印象的だったのが、常に患者さんの事を第一に
考えているところ。その姿勢がすばらしすぎです。感動しました。

ちょっと突っ込んだ話ですが・・・
iPS細胞を使う場合、自らの細胞から作り出すほうが、拒絶反応も
なく安全性が確保できる。

しかし、この方法には大量の時間とお金がかかります。
恐らく数千万円・・・。

そこで、考えられるのが他人の細胞からiPS細胞を作り出すこと。
ボランティアによるiPS細胞のストックが京大病院で始まっている
そうです。

しかし、先ほど触れたように他人のものとなると、免疫拒絶の可能性が。

そこで研究の末わかったことが、拒絶を起こしにくい特殊な免疫型を
持つ人がいるということ。

その免疫型を持つ100名で日本人の90%をカバーできるらしいです。

現在、日赤事業とコラボして、献血時にも検査しているようです。
是非、われこそは特殊な免疫型のはず!という方は一度ご相談を。

そして、最後に山中教授がおっしゃったのは、先日世界で初めて
iPS細胞を使った加齢黄斑変性の手術に対して、手術した高橋先生が
話された一節に触れて、興味深いことを・・・

高橋先生が「今はライト兄弟の最初の飛行と同じ。1例目が終わり、
ここから始まる」とおっしゃたそうです。
世界初で動力飛行を成し遂げたライト兄弟は、世界初の事故も起こした。

iPS細胞も世界初の発見と手術は成し遂げたけど、失敗を起こす可能性も
ある。それを限りなくなくしていくことが必要!

ライト兄弟のプラスは、世界初飛行・・・マイナスは、世界初墜落
これは、どちらも犠牲が自分であった。

しかし、iPS細胞は研究者自身に使うことができない。
臨床研究は全て、患者様。

犠牲⇒患者様 となり得る。

山中教授はiPS細胞を使った手術が行われてから、寝付けない日が
続いているようです。

常に犠牲の可能性があることをご自身が一番良く分かっているから・・・。

その事から、山中教授は常に患者さんのことを考え、これから更なる
安全性を確保するための研究にあたるとおっしゃっていました。

本当にすばらしい先生です。
こんなすばらしい先生が同じ日本人で、いらっしゃることに誇りに
思います。

山中先生、いつかiPS細胞で「再健常者」にならせて頂きます。
その時はよろしくお願いします。

とってもすばらしい講演を聴き、刺激を受けてきました。


さて、WHILLで講演を聴いておりましたが、お隣にも車いすユーザーの
方がいらっしゃって、WHILLについてご質問いただきました。

WHILLがあるおかげで、ポジティブな会話が生まれます。
みんな目を真ん丸くして質問して下さいます。

感動した僕は意気揚々と帰るわけですが・・・
そもそも家から、駅まで何で行ったの?という質問が多かったので
答えを!

コレです!↓↓↓


そうです。福祉タクシーです。後ろからリフトで乗るタイプです。
200kg持ち上げられるリフトであれば問題なさそうですね。

まっ、待ち行く人からも「カッコイイ」というお言葉をもらい
嬉しい限りです。

東京駅バックに♪