濃厚とさっぱりのコラボレーションやぁ(彦麻呂さん風に)。
前回紹介したチャンポンの店「ハカタノチカラ」と同じ通りの並びにあるのが、この店だ。
お昼に行くと、むしろこっちの店のほうに、行列ができている。
店構えが似てるなぁと思ったら、御茶ノ水で何度か店の前を通った「めん徳二代目つじ田」で修業をした人が開いたらしい。事実上、系列店と考えてよさそうだ。
見た目からして「青葉」「三田製麺所」「兎に角」のような、動物系に節系のダシを合わせた太つけ麺の雰囲気をぷんぷん漂わせている。
節系の味を強調した最近のスープは苦手なので、つじ田もこの店も敬遠していたのだが、行列もできていたので、行ってみることにした。
つじ田もそうらしいが、この店には「三段階の食べ方をすべし」という能書きが、カウンターの、客の目の前に張ってある。
そのまま食べて、次はすだちを入れ、最後に黒七味を入れよ、と。
で、その通り食べてみた。太麺だが太すぎず、もちもちで好感が持てる。比内地鶏というスープは濃厚で、節系の味が強すぎず、これもいい。
意外とよかったのが、すだちだ。なるほど、ほどよい酸味が、濃厚スープにさっぱり感を与えて、意外にマッチする。
チャンポンの強さとは違った味わいを楽しめる。この銀座の近辺で働く人は、バリエーションがあって、楽しいだろう。
この店に注文するとすれば、扉を開けっぱなしにはしないでほしい。つじ田もそうだ。
食したこの夜は雨が降り、寒かった。厨房で働く人はTシャツでも暑いのだろうけど、じっとカウンターで待つ身には風が冷たい。
外から中を見えるようにしたほうが、客寄せがいいのかもしれない。しかしそれは、客志向の態度ではない。夏は、エアコンで冷えた空気が逃げるのではないか。
でも、味はOKだ。今度は、売り出し中のカレー南蛮そばを食べてみたい。
銀座 いし井
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