ワリオ「くそが ニキビが全然消えねえ!」

 

怒るなって

落ち着けって

 

ワリオ「・・・くそが!」

だめだったかー

 

ワリオ「ん? なんだこれ」

ワリオは道端でノートを拾った

 

ワリオ「レスノート?」

ノートの表紙にはそう書いてあったようだ

 

ワリオ「まさか、名前を書くだけで簡単に人を殺せるあのノートじゃないだろうな」

違うだろう

 

ワリオ「えっと、このノートに何かを書き込むと全人類からその何かが失われる」

ワリオ「なお、人の名前を書いてもその人は死なない」

 

ワリオ「は?」

要するに、そのノートに嘘と書けば全人類が嘘をつけなくなるってことだ

嘘自体が抹消されたからね

 

ワリオ「え?」

ワリオってこんなに頭が固かったっけ?

 

ワリオ「うるせえ!」

ワリオ「大体こんなノート 誰かが悪戯で作ったものに決まってる」

 

ワリオ「・・・でも何か書きこんでみるか」

結局書いちゃうんだね

 

ワリオ「嘘がなくなるのは困るし、建前を消してみるか」

つまり、心の声がなくなるということだ

 

ワリオ「よし! 書いたぞ!」

 

ソニックエグゼ「ははははは!」

 

突然ワリオの目の前にソニックエグゼが現れた

ソニックエグゼとは、ソニックの悪いやつ版みたいな感じ

ソニックとは別人物である

 

エグゼ「貴様が拾ったそのノートは本物だ」

ワリオ「・・・つまり?」

 

エグゼ「お望み通り、心を読めるようにしてやったぞ」

ワリオ「えーーー!?」

 

ワリオ「・・・俺そんなこと書いたか?」

 

ソニックエグゼ

ワリオは建前をなくして欲しいと書いたぞ

 

エグゼ「この俺に何か不満でもあるのか?」

エグゼ「なあ、ちょっと言ってみろ」

いえ、不満はございません

 

エグゼ「ということだ」

ワリオ「お、おう」

 

エグゼ「(このデブはいつごろ処分するべきか・・・)」

ワリオ「はっ!」

ワリオは心が読めるので、エグゼの心の声も聞こえているのだ

 

エグゼ「(残しておくのは俺らしくない)」

エグゼ「(よし 今処分するか)」

エグゼは、ワリオの目を見た

 

ワリオ「逃げろーーーーーーー!」

エグゼ「はははははは!」

 

エグゼはワリオを追いかけた

だが、ワリオを見失ったようだ

 

エグゼ「ちっ あのクソデブ逃げ足だけは早いな」

ワリオ「ぜえぜえ・・・ なんとか逃げ切れた」

え? 逃げ切ったの?

 

ワリオ「逆になんで捕まったと思った」

ワリオは、息を整えると歩き始めた

 

ワリオ「ん? トップか」

前からトップがリュックを背負ってやってきた

 

トップ「ふぅー 今日は授業が午前中に終わりましたー」

独り言である

 

ワリオ「よお、トップ」

トップ「ああ、ワリオ」

 

トップ「(自分の存在意義がわからない)」

ワリオ「は!?」

トップの心の声が聞こえてきたとたん、ワリオは驚きの声を上げた

 

トップ「どうしましたか?」

ワリオ「いや、なんでもないぞ」

 

トップ「(あなたはいいですよね 感情が豊かで)」

トップ「(やはり自分は社会から逃げたいのだろうか)」

トップ「(だめだ またそうやって言い訳をして逃げようとする)」

 

ワリオ「・・・」

トップは落ち込んでいるようだ

 

トップ「今日はとても気分がいいですね!」

無理しなくていいんだぞ

 

ワリオ「おう」

トップ「それでは私は家に帰ってブログを書くので」

 

トップ「(消えたい消えたい消えたい消えたい消えたい)」

ワリオ「ああ・・・」

トップ 悩みあるんだったら聞くよ

 

ワリオ「最初はいい能力だなと思っていたんだがなー」

トップがあまりにもネガティブすぎた故に起こった事故である

 

ワリオ「そうだな 他のキャラはネガティブじゃないかもしれない」

 

ワリオは早速サマーを発見した

サマーとは、季節の夏が擬人化した存在だ

性別は男性である

 

ワリオ「おいサマー!」

サマー「おっ、ワリオか」

サマー「(おいサマーじゃねえよ てめえはいちいちいちいち馴れ馴れしいな)」

サマー 思ったより口が悪い

 

サマー「(こっちは今仕事中なんだよ 見ればわかるだろうが)」

ワリオ「・・・」

 

サマー「ワリオ 俺に何か用か?」

ワリオ「あっ、えっと」

 

ワリオ「茨城県の県庁所在地ってどこだっけ?」

サマー「確か水戸市じゃなかったか?」

 

サマー「(ふぅー すっきりしたー)」

 

サマーはスッキリしたようだ

あれ? なんで私も心が読めるんだ?

 

ワリオ「(ナレーターだからだろ)」

(メタいぞお前)

 

ワリオ「(トップのブログはメタ発言控えめだからこのぐらいいいだろ)」

(お前のその発言がすごいメタ発言だよ!)

 

サマー「(用が済んだなら早く帰れーーー!)」

ワリオ「すいませんでしたーー!」

 

サマー「・・・俺もしかして、心の声口に出してたか?」

ワリオ「はぁー 怖かったー」

 

それな

 

ワリオ「もうこの能力いらない」

ワリオ「エグゼに頼んでなくしてもらおう」

はいわかりましたって素直になくしてくれると思う?

 

ワリオ「・・・無理かもな」

だよね

 

エグゼ「俺の名前を呼んだか?」

ワリオ「はっ!!」

ワリオは後ろから迫ってきたエグゼを避けた

 

エグゼ「ちっ 次は絶対仕留める」

ワリオ「ぎゃーーーー!」

 

ワリオは逃げ出した

無理だったね

 

ワリオ「呑気なこと言ってる場合かーーー!」

エグゼ「待て!」

 

ワリオ「待たない!」

エグゼ「待て〜!」

 

ワリオ「待たない!!」

二人が追いかけっこをしていると

 

トップ「え?」

ワリオ「え?」

 

曲がり角を曲がったところで、トップとぶつかった

少女漫画みたいな展開

 

トップ「エグゼ?」

エグゼ「くそ! 面倒なやつがきた!」

 

トップ「(一昨日潰したのにまた出てきやがったよ)」

トップ「(このダニを完全に抹消する方法はないものか)」

 

ワリオは怯え切っている

私も怯えている

 

トップ怖すぎ

 

曲がり角でぶつかったが、恋には落ちなかったようだ

むしろ落ちたら地獄絵図になるね

 

エグゼ「ぐわあああああ!」

トップ「一昨日くるな!」

トップはもうエグゼを倒したようだ

 

ワリオ「・・・あれ? 心の声が聞こえないぞ」

トップ「どうやら治ったようですね」

 

トップは、わざと曲がり角でぶつかったようだ

ワリオは、トップとぶつかったことにより心を読む能力を失った

 

ワリオ「へへへへへへへへへへ」

トップ「なんか嬉しそうですね」

 

嬉しそうなのだ

 

笑い方キモすぎるけど

 

ワリオ、トップ「それは心の中で言え!」