『司馬遼太郎 全講演 第一巻1964-1983』





昨年読んだ本です。


なかなか投稿ができず。


昨年読み始めて、司馬遼太郎の講演はこんなに面白いのかと感動しました〜!


今、二巻が後少し。

三巻も手元にあるので、引き続き読書していきます。


司馬遼太郎の生い立ち、ファクトとトゥルーの違い、死生観、歴史人物のこと、地域のこと、、、様々なことが語られています。


ファクトを集めてトゥルーとは何かを探し出す作業には感動です。



名言だらけで、

「日常というのは、非常にくだらないように見えるけども、これを丹念に積み重ねていくしかない。何事も出ない人もあるし、何事か出る人もある。積み重ねる以外に手がないんだ。」

など。




さらに、西郷隆盛に対しての記述もとても名言だと思いまして、


「結局、江戸時代という教養時代、そういう江戸の秩序が二百七十年続き、最後に蒸留水が一滴落ちるようにして落ちた。それが西郷だろうと私は思いますね。」

この表現もすごい。


そして、なぜ西郷のところに人が集まったのか。ここの考察がとても深かったです。

大きなことをするために野心をどうやってなくすか。

自分の中の偏見をなくす。

無私になる。

そうすると物事がよく見え、結果、色んな人が西郷の空いた空間に集まり出入りする。


司馬遼太郎自身もこの、大きなことをなすために偏見を落としていった人なのかなぁと思いました。