みんないってしまうとしても。 | 今が好き 〜気ままにメモランダム〜

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好きな気持ちを大切にしていたい。

作家山本文緒さんの訃報を知ったとき、えっと声が出そうになった。

会社で休憩中にネットを見ていて知ったので声を出すのは堪えたけど、家だったら叫んでた。


10〜20代の頃によく読んでいて、今もインスタをフォローしてて、好きな作家さんのひとりだったのでとてもショック。


幸せなときよりも人生が上手くいっていないときに読みたくなる作家さんだった。

実際、恋愛に行き詰まっていたときや失業中に作品を読み返していた記憶がある。


作家でいうと氷室冴子さん、鷺沢萠さん、田辺聖子さんのときもかなりショックだった。



実際の知り合いでなくても、好きだったり、影響を受けた著名人が亡くなると衝撃を受けてしまう。


もし亡くなったら哀しい、ショックだ、と思う作家さん、女優、俳優などの芸能人や著名人がパッと30人くらい浮かぶ。いや50人、もっといるかも。



最初は山本文緒さんのことを考えていたのだけど、だんだん、生きていくということはこれからもこういう別れに耐えていくことなのか…と思いは広がっていき。。。



私はいま40代前半で、多感な頃に影響を受けた作家、漫画家、芸能人などは50代60代、もしくはそれ以上の方が多い。


別れは歳の順ではないとわかってはいるけれど、確率からいえばまず、こういう「若いときに影響を与えてくれた」自分よりも歳上の方々の訃報がこれからたくさんくる覚悟はしている。



続けて、「同世代で好きだった人たち」の訃報に嘆く日がきて、私が長生きするならばやがて「自分より若い人」の訃報に接する回数も増えていくのだろう。



まあ、私自身がいつまで生きるかもわからないし、「この人たちの訃報を聞く日がきたら辛い…」と今から胸を苦しめたって、その私があっけなく先にいなくなる可能性もあるんだけど。



でも、もう誰の訃報も聞きたくないな、と一昨日の夜は落ち込んでいた。



だけど、「この人が亡くなったらショックだ」と思える人がたくさんいることは、もしかしたら幸福なことなんじゃないか、と昨日になってふと思い直した。


それだけたくさん素敵な作品に出会い、たくさん影響を受けたり考えたりして、楽しい時間を過ごし、豊かな経験をさせてもらったということだから。


山本文緒さんのことも知った直後はショックで言葉も浮かばなかったけど、今は作品に出会えて良かったと感謝の気持ちでいっぱい。

どうか安らかに…