ほんとは別のことを書こうと思っていたのだけど、作詞家の小倉めぐみさんが亡くなったというニュースを知って「楽園のDoor」について書きたいと思った。
作詞 小倉めぐみ、作曲 来生たかお
南野陽子が歌って、かなりヒットしたはず(リアルタイムでは記憶にないのだ💧)。
来生さんご自身もセルフカバーしている。
「楽園のDoor」
陽だまりの窓辺から 凍える街並見下ろすの
淋しさも憎しみも ガラスの向うの物語
そうね世界中が他人事なら
傷つかずに過ごせるけど
心ごと生きてゆきたくて
楽園のDoorから ひとり
冷ややかな 階段を ざわめきの海へ降りてゆく
あこがれと 哀しみが ぶつかってもつれる街角
そうね人の波にまきこまれて
遠回りでも かまわないわ
一歩ずつ 強い優しさに
近づいてゆきたい いつも
青空が まぶしくて 私はこんなに小さくて
だけど 人の波に 流されないで
まっすぐ前に 歩けたなら
いつの日か陽だまりのような
あなたを抱きしめたい
新しい靴は 少しぎこちなくて
かすかな痛みひきずるけど
一歩ずつ 履き慣らしてくわ
あなたに 近くなるために
来生たかおさんの曲は、ほとんど姉の来生えつこさんが作詞をしている。
私は来生たかおさんの曲にはえつこさんの歌詞がいちばんしっくりくると思っている。
でも!
でも!!!
この「楽園のDoor」に関しては、これ以上このメロディーに合う歌詞はあるだろうか?というくらいハマっていると思う。
もし私がえつこさんだったら、自分以外の人がたかおの曲にこんな優れた歌詞をつけてきたなんて、と嫉妬したかもしれない…と邪推してしまうほど。
全体的な印象もさることながら、「ひだまりの窓辺から」とか「そうね」「世界中がひとごとなら」「心ごといきてゆきたくて」「ひとり」「いつも」「一歩ずつ」「だけど」「抱きしめたい」などのあたりが、一語一語と音階のハマり具合が絶妙だと私は思う。
私はこの曲については最初から最後まで猛烈にメロディーが好きで。
出だし「ひだまりの窓辺から」の部分の持つ雰囲気。一気に引き込まれる。
「そうね世界中がひとごとなら」でちょっと盛り上がる感じ。
さらに!
「心ごと生きてゆきたくて」の「生きてゆきたくて」のところがたまらん!
そのあとの「楽園のードーアーかーら」の溜めもたまらん!
からの「ひとり」の締め方もたまらん!!
好きな旋律がこれでもかこれでもかと続くので胸が苦しくなる。
ナンノバージョン 衣装がまた素晴らしい
来生さんバージョン
デュエットバージョン
同じ小倉めぐみさん作詞で南野陽子が歌っていた「はいからさんが通る」の
♪凛々しく恋してゆきたいんです私
傷つくことに弱虫なんて乙女がすたるもの
なんていう歌詞にも言えることだけど「楽園のDoor」の歌詞って、精一杯自分の足で自分らしく歩いていこうとするひたむきさや前向きさが感じられて、10代の頃の私はとても共感したし励まされもした。今でもとても好きな世界だ。