「受章当時のままの状態で保存されている」
そういう勲章は高価です。リボンが切れ、エナメルにひびが入り、入れ物の箱がない勲章は完全なものの数分の1の価値しかありません・・・
たいていの勲章は銀などの金属で造られていますから、錆びたり汚れたりすることはあっても破損することは絵画や陶磁器など他の骨董品に比べて少ない
でも、勲章にも弱い部分があります。
構造的に、まず、リボンは汚れたり破れたりしやすい。古い勲章のリボンは付け替えられたりなくなったりしてることが多いです。
さらに、勲章が授与されるときに入っていた入れ物。多くは箱ですが、それも破損しやすく、またいつのまにか紛失してることが多い。
七宝(エナメル、色ガラスのこと)で飾られている勲章はエナメルが欠けたり割れたりします。
主にこの3点。リボン、入れ物、エナメルが完全であればとりあえずその勲章は合格点と言えます。逆にこれら3点が完全でないと、その勲章の持つ「基本ポイント」みたいなのからマイナスして評価されることになります。中でも、エナメルとリボンの2つについては、欠けていれば大きく評価を下げます。
その4で書いた目利きクイズで一番右側の勲章が最も高価だといいました。しかし、この勲章には、
「リボンが欠けている」「箱が欠けている」
という大きな欠点があることにみなさんお気づきでしょ。こういう欠点を補充してやると勲章は何倍にも価値をまします。それが勲章を「育てる」という意味です。
このコラムの冒頭の勲章。アメリカの「レジオン・オブ・メリット」という軍事功労勲章の最高級(司令官級)なのですが、むき出しのまま(写真下)だと、相場は1万円程度でしょうね。
でも、きちんとした箱に入ると(写真上)、相場は4万円程度になるでしょう(以上業者相場。小売値は1.5~2倍程度と思ってください)。
箱ってすごいんです。

