こんにちは。
第20回目はドットについて書いていきます。
ドット・水玉は、ご存知の通り、円形を散らした柄です。
ドットの呼び名のほうが、点描のような「点」を含めて幅広く使うことが多いですね。
実は水玉というのは、原始美術にも登場します。
幾何学模様の一つで、太陽や普遍的なものなど、様々なものを象徴する柄として使われてきました。
幾何学は図形について研究する学問で、数学の分野にも分類されます。
アラベスク模様などがあります。
左右対称や、連続性で永遠に広がっていくさまがうかがえますね。
現代の美術家、草間彌生(くさまやよい)は、
水玉を描き続けるアーティストとして知られ、水玉模様に宇宙や分子構造に至る、永遠の生命力などを表現しているそうです。
ドットは、ストライプ、チェックなどとともに、
時代や民族を超えて好まれる、「エターナル・グローバルパターン(普遍的な柄)」
にもなっています。
流行に関係なく取り入れられる柄ではありますが、
1929年の世界大好況でも知られていますが、1930年代に大流行するなど、
不況に流行する柄としても注目されているということです。
生命に訴えかける、パワーが秘められた柄といえるでしょう。
大きさにより、
「ピンドット」、「ポルカドット」、「コインドット」などがあります。
☆ピンドット・・・1~2mmくらいのピン(針)を指したような、無地感覚のドット柄です。
ネクタイやシャツなど、上品で控えめなイメージ。
☆ポルカドット・・・直径5~10mmと最も標準的な大きさの水玉柄です。
俗に、中水玉と呼ばれます。
「ポルカ」は19世紀にチェコなどのボヘミア地方に起こった民族舞踊曲です。
ボヘミアの風俗は、「ポーランド風」と呼ばれ、チェコ語でポーランド風のことを「ポルカ」といいます。
ボヘミアの染め物に水玉模様が多かったことから、ボヘミア風の水玉、という意味で「ポルカドット」と呼ばれるようになりました。
☆コインドット・・・コイン(硬貨)くらいの大きさのドット柄です。
コインの大きさは米国藍で一番出回っている25セント硬貨(直径2.3mm)が基準とされます。ちょうど、ジャケットのボタンくらいの大きさですね。
☆シャワードットといって、不規則な大きさの水玉が混ざっているものもあります。
水玉は本当に誰にでも愛される柄といえるでしょう。
しかし、人間の原始的な歴史から愛されていたのですね。
可憐な水玉も、いろいろな生地にみられます。
着る方の個性と合わせてデザインいたします。
アトリエ「KAYOKO」