前回紹介した、婚活合戦を繰り広げた3頭の♂をご紹介します

①豪太(7歳、♂、男鹿水族館GAO)
3頭の中で一番婚活に力が入れられていた個体。
この水族館にホッキョクグマが来るまでに相当な苦労があり、豪太のお嫁さん探しもかなり苦戦した模様。
2004年にリニューアルオープンを予定していた男鹿水族館では、秋田県内の動物園では飼育されていないホッキョクグマを展示の目玉として、2頭の飼育を計画していました。
当初、カナダと交渉して話がまとまりかけたのですが、自然保護団体の反対により頓挫。
それからホッキョクグマ探しの大苦戦が始まります。
国内の動物園からのリース、ロシアからの導入を目指して交渉を開始。
東北サファリパークで飼育中の『ルル』(大分県のラクテンチ生まれ。円山動物園でたくさんの子供を産んだララの姉妹)
が貸し出される予定で話がまとまりかけますが、最終的には繁殖を目的として旭山動物園への移動が決まる。
動物商からの購入を目指し交渉開始。
再びカナダとの交渉開始。
ヨーロッパからの導入を目指し交渉開始。
(以上、全て空振り
)結局、オープンには間に合わず市長がホッキョクグマの着ぐるみを着てお客様を迎える

(2着で
60万なり)オープンして1年が経った時に、2003年11月にモスクワ動物園で産まれた個体をオーストラリアのシーワールドから
400万で無期限レンタルされる事が決まる。名前は、オーストラリアと秋田県の懸け橋になるようにと『豪太』に決まる。
(本当なら豪田が正しいんだろうけどね)
ホッキョクグマの展示場としては日本で初めてとなる人工雪を作る機械が設置されたり、日替わりで様々なオモチャを与えるなど様々なエンリッチメントがされた事で、遊びまわる姿が人気に

さて、お嫁さん探し。
こちらも国内はもちろん、海外の施設と様々な交渉を行うが全て空振り。
円山動物園生まれの『ツヨシ』と『ピリカ』にターゲットを絞り交渉を開始するも、ピリカは旭山動物園への移動が決まる。
ツヨシには、天王寺動物園からもラブコールがかかりライバルになるも、北海道内の動物園間での繁殖が優先される事が決まり決裂。
交渉をしていたヨーロッパの動物園から購入がやっと決まるが、購入予定の個体の体調が悪化し、導入の目処がたたず

北海道内でのペアリングが上手く行かなかった『クルミ』が(釧路市動物園生まれ)やっと奥さんとしてやって来る事が決まる。
この水族館のホッキョクグマ事情は、もう何から何までバタバタでした

②ゴーゴ(7歳、♂、天王寺動物園)
関西で有名な『551の蓬莱』のマスコットがホッキョクグマという事からこの会社がスポンサーとなり、購入費用を負担して入手した個体。
入手費用は800万。
2004年12月ロシアのペルミ動物園生まれ。
2006年搬入。
お嫁さんの入手は、ロシアや北米の動物園に打診も空振り。
その後、大阪市の財政難により動物購入費用が計上されなくなった事で、入手が困難に。
日本動物園水族館協会主導による繁殖を目的としたホッキョクグマの大移動が決まり、浜松市動物園より『バフィン』(19歳)がお嫁さんとしてやって来る。
ゴーゴは相当嬉しかったようで、バフィンに付きまとったり、抱き着いたりして遊ぼうとするが、バフィンに突き飛ばされて捻挫をする

それ以来、バフィンと距離を取るようになったんだとか


③ロッシー(4歳、♂、日本平動物園)
2007年11月レニングラード動物園生まれ。
2008年来園。
2009年の時の写真。
まだ顔が幼いですね


日本最高齢で死亡した『ピンキー』の後釜として、譲渡してもらいました。
お嫁さん探しは、レニングラード動物園を中心として情報を収集。
イタリアの動物園の個体が候補になって交渉していましたが、静岡県内の動物商によりタイのサファリワールドで2009年2月に生まれた『ヴァニア』で話がまとまる。
購入費用はなんと
6000万
(正確には5969万らしい)この金額が、豪太やゴーゴと比較するとどれだけ破格な値段かがわかります。
それだけの費用を投入しないと、若い♀の入手が難しいという現状

動物園の改築予算を切り崩して購入費に当てたんだとか。
お嫁さんは、まもなく公開予定です

3施設共に相当苦戦しましたが、とりあえず無事にお嫁さんを迎える事が出来ました

では、最後にマメ知識を。
『ロッシー』と姫路動物園の『ホクト』は祖母が同じで、ペルミ動物園の『アンデルマ』
『ゴーゴ』と姫路動物園の『ホクト』は父親が同じで、カザン市動物園の『ユーコン』
『ロッシー』と八木山動物園の『カイ』は母親が同じで、レニングラード動物園の『ウスラーダ』
ウスラーダは、旭山動物園の『イワン』の祖母でもあります。
意外な所で、血が繋がっているんですね

