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よくあるお話 


こんにちは!代表の小川 です。

あたらしい商品企画の打ち合わせに
お供してきました。

機密保持の関係上、
くわしいことはお伝えできませんが、

「喩えて」なら、
少しはお話できるのではないかと思います。

A社は
あたらしい商品開発の企画を立てていました。

「商品」ではわかりにくいので、
「自動車」という商品、という喩えで表現します。

いままでの「自動車」では決して満たされない
ユーザーのある不満に着目したA社は、

あたらしいタイプの「自動車」を企画・開発するために
技術パートナーを探していました。

そのお相手が、今回お会いするB社。

「自動車業界」にあって社歴も長く、
実績と技術力にかけては申し分ないお会社さんでした。

「これは期待できそうだ」

というわけで、
初期の頃からA社の商品企画に参画していた私が、
急きょ、お供することになった次第。

連行された、といってもいいくらい急なお話だったのですが、
パートナー探しは商品開発の
もっとも重要な第一歩でしたから、

一も二もなく駆けつけることにしたのです。

ところが、打ち合わせが進むにつれ、
雲行きが怪しくなってきました。

自動車は自動車でも
B社の専門は、自動車のエンジンをつくること。

自社で設計、製造したエンジンを、
たとえばトヨタやホンダや日産にOEM供給する。あるいは

自動車メーカーからの委託を受けて、
固有の特注エンジンを設計、製造し、納入する。

そういった形態が、B社の基本的な事業のあり方でした。

なによりも
双方の間に横たわるいちばん深い溝は、

A社には、
最終ユーザーのイメージがはっきりみえていたのに対して、

B社には
そのイメージがほとんどなかったことでした。

B社の意向はこうでした。

私たちはエンジンが専門で、
要求通り自動車の車体をつくれ、
といわれれば、製造できないことはないが、
自動車全体のチューニング、
ましてや保証となると、正直、むずかしい・・・・

ある意味、もっともなお話ではあるのです。

ただ、今回の事業パートナーとしては、
「双方ともに」無理があるように思われました。

A社の社長に、
私は耳打ちをしました。「席をあらためた方がよいのでは・・・・?」

たとえ今回の商談を前へ進めたところで、

ほんとうのパートナーたらんとすれば、
B社は、
パーツメーカーから装置メーカーへ
すなわち「自動車メーカー」への転身を遂げなければなりません。

それが「むずかしい」となれば、
それをフォローするだけの技術指導力が必要です。

残念ながらいまのA社に、
その技術指導力はないように思われました。

あらためて思うに
今回の一件は、
頻繫に起こり得るミスマッチです。

A社を文字通り自動車メーカー大手、
B社を
さまざまなその協力工場だと置き換えて考えれば、

この構図は
いままでの、
そして現在の、日本の製造業のあり方そのもの。

唯一の違いは、
A社とB社の双方とも中小だということ。

それだけに、
開発費の問題、販売の問題、
製品保証の問題は切実で、一歩間違えば、

お互いが中小なだけに
爪に火を灯す話になることは必至です。

なによりも、もっとも切実な問題は、

それまで大手企業が担ってきた「需要の開発」、
ドラッカー風に言えば、
「顧客の創造」をだれが企画するかという問題です。

ここがあいまいなせいで、
需要はありそうだけれど、しかし、ユーザーの顔は見えていない。
だから、売り方がわからない。

今回の例で云えば、

「高性能エンジンは開発できますが、どんな車がいいかは、
そちらで考えてください」

とても乱暴な話になってしまうのです。

結果、製品開発という名の下、
中途半端な製品もどきが、次々と生み出されてしまう・・・・

ここ、どうにかしないと、まちがいなくジリ貧です。

打ち合わせが終わったあと、
私は、
A社の社長にこう言いました。

強い会社になりましょう。

ユーザー(需要家)の顔が見えている会社ほど
強い会社はない。

強い会社になりましょう。

そのために私たちがいるのです、と。

たしかに、
理想のパートナーを求めて、
挑戦はまだ、はじまったばかりなのですから・・・・

パッケージ・デザインはこれでいこ。
ネーミングは
『ごきぶりホイホイ』がええやないか。


大塚製薬創業者にして
空前の大ヒットを飛ばした「ごきぶりホイホイ」の開発者である
大塚正士さんのことばです。

さすがの大塚さんも
「ごきぶりホイホイ」がここまで爆発的に売れるとは
思ってもみなかったはずです。

唯一たしかなことは、大塚さんの頭の中には、

「ごきぶりホイホイ」を台所の隅に置く主婦の姿が、
世界中のだれよりも
まざまざと見えていただろうこと。

それは疑いようのない事実だと思うのです。


--(株)ワンReソース・バンク ---------
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