ファンタジーや児童文学には、
【自己実現】の過程が描かれていると言います。
敵に立ち向かっていくということは、
影の存在が現れてきて、
それに対抗していくわけですが、
外の世界（作品の世界）で行われていることが、
実は内的世界（登場人物の個人的な世界）の中でも行われていて。
すばらしい作品は、
主人公の外的な世界と内的な世界が
うまくリンクされ描かれているなぁ
と感じることが多いです。
主人公は、クライアントさんです。
私かもしれません。
主人公が
いろんな仲間に支えられたり、
応援されたり、
たまに邪魔されたり、
一番信頼していた存在が一番の壁になったり、
そして、裏切られたり。
そんな【道】をたどりながら、
【影】の存在と対峙していく姿が描かれています。
ほんと心理療法でお聞きする物語そのものです。
『ロード・オブ・ザ・リングなど』は、
登場人物のみんなが、それぞれの光を生かし、
影と戦い、
それに打ち勝っていく様子が描かれています。
内的世界の安定（統合。達成。）が、外的世界の安定をもたらす
というリンクがそこかしこにめぐらされています。
物語のストーリーを追うだけにとどまらず、
この登場人物は
【自分の何と戦っているんだろう。乗り越えようとしているのだろう。統合しようとしているのだろう】
なんて思いながら観ると、
一つの作品の中に、
無数の物語を楽しむことができます。
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