旅3日目。仙酔島から戻り、再び古い街並みエリアを歩きました。初日は急ぎ足で歩き回っただけで行けなったところがたくさんあります。そうした場所へ行ってみることにしました。

 

海の近くに観音様と龍馬像。鞆の浦は坂本龍馬ゆかりの地であったことも今回の旅で再確認しました。

 

通りがかりで見つけた木。細い針の集合体のような木にぽつぽつと白い球状の実のようなものがついています。

 

 

「むろの木」とあります。初めて見ました。万葉集にも詠われているなんて日本古来の木なのですね。

 

 

 

最初の目的地は枡屋清右衛門宅。

 

廻船問屋を営んでいた「枡屋」という商家です。慶應3年のいろは丸事件の際、坂本龍馬が数日間滞在した家として公開されています。

 

 

あいにくこの日は休館日。😢 一昨日なら開いていたのに・・ちゃんと調べていなかったことを後悔しました。この頃、既に命を狙われていた龍馬は「才谷梅太郎」という名を使って屋根裏の隠し部屋に身を潜めていたそうです。この紀州藩との談判で印象深く覚えているのは龍馬の側が紀州藩から莫大な賠償金を得たこと。龍馬はまだ日本に入ってきたばかりの万国航法という法律をたてにとって、まだその知識に疎かった紀州藩と交渉に臨みました。実はいろは丸事件は龍馬の海援隊のほうに瑕疵があったとか?

世界の最新情報をいち早く入手してそれを利用したところは進取の気性に富んだ彼らしいところだと思いますが、あとでいろいろバレたでしょうし、その時には恨まれますね。龍馬暗殺黒幕説のひとつが紀州藩と言われているのはこのためだったのだなあとここでも再確認・・。

 

中に入れなかったので外観だけ撮影してきました。

 

 

 

 

静かな街並みをにゃんこが横断。

 

今回は閉館日で残念でしたが、またいつか鞆の浦に再訪する理由もできたのでこれでよしとします。

 

 

さて次は別の商家に向かって歩きます。こちらのほうは開館しているはず。

通りがかりのこの細い路地、おもしろい。

 

 

鞆の浦の燈籠が見える港まで出ました。

 

目的の商家に向かう途中、酒屋さんの前で「よかったらどうぞ」って声をかけられて少し中を覗いてみました。立派な看板があり、歴史のある酒屋さんなのかなと話を伺いました。

 

 

鞆の浦には江戸時代から伝わる「保命酒」という名の生薬酒を造る醸造元が4軒あるそうです。ここはそのひとつ。

 

 

下の写真はネットからお借りした四醸造元それぞれの保命酒です。

 

 

使われている生薬。独特の香りがしました。お酒自体も少し味見をさせてもらいました。私はアルコールに弱いので少量でもくーっと来ます(笑)。とっても濃いリキュールの味でした。その中に微妙にいろいろな味が混ざっているような。飲んだ先から身体が中心部からほわあっと暖まってくるような感覚も覚えました。

 

 

保命酒、読み方も「ほうめいしゅ」。「養命酒みたい」というのが私の第一印象でした。お店の方によると養命酒は機械の大量生産だけれど、ここは全て手作りとのこと。10種類以上の漢方薬と麹米、もち米、焼酎を合わせた法命酒は江戸時代、福山藩から幕府への高級献上品とされていたそうです。

 

外はまだ凍えるような寒さではなかったけれど身体がじんわり暖まる感覚って悪くないなあ。お土産に1瓶だけ買いました。

 

 

1瓶とはいえリュックに入れると少し荷物が重くなりましたが・・、旅先で知らなかったものに出会えるとひとつ賢くなった気になります。笑 次の目的地に向かいました。続きます。