旅3日目、最終日です。再び鞆の浦。初日に訪れましたが、とても素敵な場所で、たった二時間の散策ではあまりにも消化不良でした。天気は晴れ。青空が見えてこの日はいい写真も撮れそう
。鞆の浦へのアクセスはとても簡単で、福山駅前から出るバス一本で30分ほどで行けます。本数も一時間に2~3本あります。
到着してから、仙酔島に行こうと思っていたのですが、次の船まで45分ありました。それならこの待ち時間を使って鞆の浦一の絶景が見れる対潮楼へ行ってみることに。船乗り場からは道路を挟んで反対側なのですぐ。この石垣の上のお寺です。
ここは江戸時代の初めに真言宗の寺院、福禅寺の客殿として建てられました。歴史的には朝鮮通信使のための迎賓館として使われたり、時代が下って幕末、いろは丸事件の際には海援隊と紀州藩が実際に談判を行った場所でもありました。客殿からは瀬戸内海の絶景が見えます。客殿からの絶景はアニメのサザエさんでも使われていたり、また山口百恵さんの「いい日旅立ち」のジャケットにも使われているんです。
実は初日にも一番に行ってたんです。初日のビュー。
でも空模様がいまひとつ。曇り空の日は風景の陰影がより際立って見え、しっとりとした眺めも情緒あって素敵だと思いましたが。
でもやっぱり晴れの空の下でも見てみたい。
二回目に訪れた客殿。明るくてまた違う印象でしょう!
お座敷の柱が絵のフレームみたいになって、静かな瀬戸内の景色はまるで時間が止まっているかのようでした。それに今回は誰もいない!拝観料300円で、貸し切りです!
「日東第一形勝」という言葉は江戸時代、朝鮮通信使がここからの眺望を「日本一美しい景勝地」と評したことからだそうです。
サザエさんも来てる。
「いい日旅立ち」
本当に素敵なところで、ずっとここで景色を眺めていたいくらいでした。
窓から見える島は二つあり、手前の小さいのが弁天島、後方にあるのがこれから渡る仙酔島です。
海援隊の「いろは丸」を縮小して復元した「平成いろは丸」が島と対岸を往復しています。
実際のいろは丸が遭難事故を起こしたのは向こうに見える島のところなんだそう。
風も波も音もない世界は本当に絵画の中にいるようです。昔、大好きでよく行っていた京都・大原にあるお寺が、暫く前から観光客が増えたことで静寂がなくなり、すっかり雰囲気が変わってしまいました。以来、足が遠のいてしまったのだけれど、ここはどうかインバウンド客に見つかることなく、静かな景色のままであってほしい・・なあ。
去りがたいけれど、船の時間が近づいてきたので船着き場のほうに向かうことにしました。次は仙酔島からの絶景を見に~。続きます。

















