ここ数年、私の主人はあちらに住んでいるほうが長いのではというくらい中国に行ってて、帰国するたびに日本と中国の技術進歩の乖離をよく言ってます。

 

現地ではタクシーは無人運転が当たり前、偽造が多いため随分前から現金は当然、クレカさえも使う場はなく、スマホの電子決済ばかりなのだそう。いろんなことがスマホのピッ、で完結すると。中国の人は朝ごはんもUberで配達してもらっていて、ちょっと通りに出るとUber配達員の男の子がうじゃうじゃいると。私は滋賀で県庁所在地の大津にいてもUberの配達員の人を見たことがありません。主人がいるのは決して都会ではなく日本でいえば地方の一都市、上海や北京の人からは「田舎町」と言われているところだそうですが。

 

中国に長期滞在で不便しているかと思いきや、めっちゃ便利といってます。しかし、便利ではあるけれど「プライバシーはない」のがあの国のお約束なのだそう。あらゆることが監視されているそうです。しかし、その監視社会のベネフィットとして犯罪が急減した現実があるそうです。中国の監視カメラはその人の「目」だけで何十万、何百万人の中からの一人を識別できるほどらしく、凶悪事件はさることながら、交通違反なんかもほとんどなくなったと。信号無視したら翌日には通達がきて罰金を科されるそうです。

 

一人の行動がどれだけ監視されているかというと、5年くらい前ですが主人の現地の同僚が街中で財布を落とし、警察に届けにいったそうなんです。そうしたら本人のIDで、その人の当日の行き先がリストになって表示され、その経路にある監視カメラでその人の行動の一連が一瞬で表示され、びっくりしたそうです。現地ではスマホが決済機能なのでみんなそれを持っているわけです。そのスマホの位置情報を国が全部把握しているのですね。結局、その経路にある届け先に財布が落とし物として届いていて、ちゃんと本人のもとに戻ってきたそうです。もし財布を拾って盗もうとした人がいたらそれもどこかの監視カメラで観られているし、「目」の情報だけで犯人特定されてしまうので、誰もそれをしないのだって。

 

でも犯罪が減った、悪いことをする人が減ったといっても、あれだけの人口がいて、みんなが心を入れ替えて正直な人になっているかというと、それではないのですね。犯罪をする人は国内で悪いことができないから、海外に稼ぎ先を変える。それが日本なのだそうです。それが日本人に届く一連の詐欺メール!!日本人相手の詐欺が一番儲かるのだそう。私のところに数日おきに届くようなメールもその一端だったのか~。あれ、時々へんな漢字が混じった文章だったりするものね。ボーダーレスする社会では犯罪の垣根さえこうやって超えられてしまっているのかと、グローバル化の残念な部分をみた思いです。

 

 

↓ 無人タクシー。主人から送られてきました。運転席は左側。本当に誰もいない。前に割り込もうとする車があるとすごい勢いでクラクションを鳴らすらしいです。中国らしいですね!笑