京都市・室町通り。東西でいえば御池あたりまで来ました。それまでマンションが多かったですが中心部に近づくにつれホテルや店舗のほうが目立つようになってきました。

 

 

また美術館を発見。これも初めて目にする美術館。

 

日本最古の綿布商として400年あまり続く永楽屋に関係する美術館です。主な展示品は「手ぬぐい」。江戸時代から現代にいたるまでの各時代の最高技術を結集して制作してきたものが展示されているとのこと。ここ、通りかかった時間帯でもまだ開館していました。先を急いだだめ見学することはなかったですが、芸術品としての手ぬぐい・・今度時間のある時に行ってみたいです。

 

 

 

歩いているうちに思い出しました。この室町通りというのはかつて豪商が軒を連ねるメインストリートだったということを聞いたことがありました。室町時代、というのもここの通りに由来しているし、「室町」というのは「呉服業界」の代名詞としても使われているのだそう。三井ももともとは松坂木綿を扱う呉服屋さんだったものね。どっしりと構えたかつての商家かと思うような建物もあり、想像をかきたてます。

 

 

鯉山の案内板。

 

祇園祭の山鉾に鯉山というのがあります。実物を実際に目にしたことはなく、この日も案内板を見ただけ。ネットから画像をお借りしました。祇園祭の中で唯一、神様や人ではなく魚をテーマにした山です。

 

 

左甚五郎の作といわれ、鯉が滝を登って龍になるという「登龍門」の故事に由来してのこととか。その鉾を飾るタペストリー、これも自分の目で見たことはないのですが16世紀に伝わったベルギー製のものだそうです。写真をみて日本の伝統的な山鉾にヨーロッパのものがこんなに溶け込んでいることに改めて驚きました。

 

室町通りは上に書いた通り、豪商が軒を連ねた通り。織物関連の店が多かったようですし、やはり豪商の誰かの伝手でベルギーの織物がやってきたのでしょうか。古来からの伝統品だけでなく、海外からの新しいものをこうして受け入れてきたのは商人ならではの勘所なのか、京の人の懐の広さみたいなのも感じました。

 

 

祇園祭が近づくと「今年こそは見に行こう」と思います。そう思いながらもこの時期は一年の中でも最も暑くて湿度も高くて、結局はエアコンの効いた部屋でテレビを見る、ということになってしまってます。でもこんなことを知ると一度はぜひ本物を目で見てみたいなと思います。また気合倒れになるかもしれませんが、来年こそは。笑