6月15日まで京都、奈良、大阪で開催されている三つの展覧会には国宝の美術工芸品の3分の1が集結しているとのこと。大阪だけにしておこうかと思っていたけれど、京都ならすぐ近くだし、行ってみよう。ということで京都国立博物館にも行ってきました。

 

 

博物館に隣接する駐車場では京都ナンバーの車は少数派で、京都府外ナンバーの車が目立ちました。今回も前日にオンラインチケットを購入していきましたが、窓口の行列は先日の大阪に比べればごくわずかでした。事前購入組の入館は待ち時間ゼロですぐに入れました。

 

館内の展示品をみた感想は・・というと、やっぱり大阪のほうがインパクトは凄かったというのが正直なところです。でも国宝、重文がこれほど揃うことは珍しい特別展、刮目に値する展示がたくさんありました。

 

北斎の富嶽三十六景のうち三点が展示されていました。ようやく本物を見れたという感慨の一方で、「あら、意外と小さいのね?」て思ったのも事実。A3より一回り小さい感じです。三十六景といいますが実際は四十六枚あるんだそうです。

 

凱風快晴

 

神奈川沖浪裏

 

「白雨」。白雨とは夏の夕立のこと。

 

 

俵屋宗達の風神雷神図屏風。

 

 

京都のお寺でレプリカを見たことがありましたが本物を見るのはやはり今回が初めて。この構図は日本独特だと思いました。欧米の絵画作品を鑑賞していると、「ヨーロッパの人って空間恐怖症なんかな?」って思うくらいびっしり対象物で埋まってます。対して、この作品は中心にあるのが「空間」というヨーロッパ絵画の対極にある感じ。神様たちのユーモラスな表情も印象深いです。セリフ入れるならどんな言葉が入るのでしょう。何をしゃべっているのか気になる。笑

 

茶道具の中ではこれが一番印象深かったです。

 

足利義満、足利義政、織田信長、豊臣秀吉・・と伝わった茶入れ。大坂夏の陣で壊れて見つかったものの、漆で継いで家康のもとへ渡ったという。そして今ここに。ヒビの部分さえ全くわからないほど完璧に修復されているし、艶の品ある美しさ!蓋部分は象牙でした。今はワシントン条約に抵触するからもう作れないですね。茶道具としては耀変天目茶碗もありましたが、某美術館所蔵の重文の茶碗でした。数年前に上野でみた国宝の耀変天目のあの「茶碗の中に宇宙」を見るような感動はなかったです。

 

重文 宝誌和尚立像

 

 

この仏像の前に立った時、一瞬、自分の乱視が更に悪くなったのかと錯覚してしまいました。💦 人間の中にある仏性を表したものなのだという。ちょっとどきっとました。更に、えっ!と思うような仏様が次に。

 

今回の展示で唯一撮影可能だった展示です。

 

 

やはり、自分の中に仏がいると胸を開いて見せる像。感覚的なものですがちょっと怖いなあ、ぞぞっとするなあと思いました。仏師さん、ごめんなさい。

 

 

最後まで見たら結構疲れました。内部は人も多かったです。

 

 

この日の遅い目のお昼ご飯は敷地内にある前田珈琲でホットドッグを食べました。

 

 

なかなか見る機会ない展示ばかり。行っておいてよかったです。