備中松山城はこんな山の中にあります。天守が現存する唯一の山城です。8年前に一人旅で岡山を訪れたとき、ヤフーブログ時代のブロ友さんがここへ案内してくれました。彼とは現在も交流が続いており、昨年秋は滋賀県に遊びにきてくれました。今回は8合目にある「ふいご峠」まで車でのぼり、そこにある駐車場に車を停め、あとは徒歩で歩きました。
これが結構な登山でした。前回はたどり着いた後にみた石垣の壮麗さに心が奪われ、すっかりこのハードな山道のことを忘れてしまっていましたが、改めてまあしんどいこと。自分の身体だけでも大変なのに、昔はよくもこんな急峻な山道を石や材木を運んだものかと思います。
あ!見えてきた!苦労が報われる瞬間です。
大手門前に聳える石垣群が視界いっぱいに広がります。天然の岩盤の上に石垣が築かれており、岩と石垣が融合しているかのよう。とっても凄みがあります。
この光景、見覚えある方はいらっしゃるでしょうか。大河ドラマ「真田丸」のオープニング映像に使われていました。
ここのお城は一度解体して復元されているのですが、この土塀の一部は往時からのものだそうです。
さて、備中松山城では7年ほど前からネコの城主がお城を守っています。7年前のある日、城内に紛れこんできたのだそうです。以来、ここで保護され、「ねこ城主」のいる城としてPRしたらそれで人気が出たそうです。ここに来る人はみんな「ねこ殿様」の家臣になります。城主の名前は新選組隊士の谷三十郎が高梁出身だったことから「さんじゅうろう」とのこと。私がご挨拶にいったら昼寝中でした。
城主に挨拶して城内を見て周りました。
天守から出てきたら、城主さまがお目覚め!
一応、見回り時間は一日二回とのこと。職員の方によると、GWなどは一日千人も登城する中、城主はまったくひるむことなく、嫌がることもなく、冷静で、自由に触らせてくれ、こうして写真も撮らせてくれたのだそうです。この佇まいはねこだけど風格ありました。城主は人間でいえば60歳前後。今年は還暦のお祝いもしたそうです。そういえば若い猫独特の敏捷さはもうなくて、「よっこいしょ」みたいな、どこかおじさんぽい動きしてたなあ。
あ、なにかもぞもぞ、と思ったらトイレ前でした。すみません。
かわいい後ろ姿。この姿に胸がきゅんとしてしまう。笑笑
職員さんから「この角度からも撮ってあげてください」と言われてもう一枚。
そして天守を眺めながらまた昼寝。
後ろ髪をひかれながら城と城主さまを後に。
やっぱりすごい迫力と凄みの石垣群。曇り空でしたがかなり汗をかきました。念のためにもっていったビオレの汗拭きシートが重宝しました。暑い時期に行くなら着替えもあったほうがいいかもと思うくらい、ハードなお城でしたが、その苦労は今回も十分すぎるくらい報われました。城主様にはまた逢う日まで。
ここでも猿ファミリーが。