龍野城の南西に現存する龍野藩家老屋敷の門です。数少ない現存建築です。昭和の時代にこの門だけを残して他の建物は焼失してしまったのだそう。そして道を挟んで反対側にも立派な門があります。当初、こちらが家老門かと思ったのですが、よく見ると小学校の「水練場」の札がかかっています。この向こうには小学校のプールがあるみたいです。こんな歴史建造物を日常の一部として過ごせるなんて・・、という貴重さがわかるのはきっと子供たちが大人になってから。
絵になるお散歩コース。
案内所の方が、この素麺のお店のことも教えてくれたのですが、あいにく定休日でした。
城下町のしっとりと落ち着いた街並みが次々に見えてきて、歩いていて楽しいです。小京都といわれる街の中でも龍野は景観エリアが他所より広いように思いました。
Googleナビをたどって目的地に到着!でも門の向こうに見えるのは思っていたような武家屋敷ではありませんでした。
外観を撮影しなかったので下の写真はネットからお借りしたものです。看板がなかったら城下町の一般家屋か公民館?みたいな印象でそのまま通り過ぎてしまいそうな建物で。
ちょうど係の方が玄関口をお掃除されていて見学に来た旨を伝えたら、掃除の手をとめてわざわざ案内してくださいました。ここも見学無料でした。この建物は龍野藩主、脇坂氏の住居であったのですが、脇坂家が東京へ移ったため、昭和の中頃までキリスト教の教会として利用されていたそうです。多くの人が集まる場所であったので内部は改装されている部分が多くあり、ぱっと見たところ、あまり武家屋敷の面影は感じられませんでした。でも。
すごいなあ、と思った箇所がいろいろ残っていました。下の写真は当主のかつての部屋の天井です。屋久島の杉を使ってあるそうです。黒光りしている板は年月の経過と共に艶を増しているかのよう。こんなしつらいにしてある建物は現代ではそうないのでは。何にも知らない素人の私がみても「これはすごい」ってわかりました。笑
この床柱もすごい。自然木のうねりの迫力が。
これも一枚板。
大広間とか台所などは集会所的空間に改装されてしまっているけれど、当主の間、その隣の息子さんの部屋は往時の素晴らしい内装が残っていて必見かと思いました。
この引き戸に使われている布も特別なものなのだそうです。あと撮り忘れましたが別のところには船底天井もあり、意匠を凝らした装飾があちこちにありました。
近づいてみると龍が描かれています。
このような美術品級のものを間近に見せてもらえたことだけで眼福でした。私自身の勉強不足で知らないことが多く、やはりもっといろいろ見て歩いてしないといけないなあとも思いました。
城下町龍野は見るべき場所がとても多く、次へ向かいます。このあとは聚遠亭へ。