今週は長岡京市の光明寺へ。

京都市内の寺社の混雑は避けたく探していた時に見つけたのがここ。紅葉の名所です。ということは今なら新緑がきれいなはず。自宅から車で10分くらいの距離にあります。

 

 

秋は入山料として1000円が必要なようですが、それ以外の時期は無料です。駐車場はお寺の前に10~15台分ほどスペースがあり、それも無料でした。


境内に入ったとたん視界の大部分を新緑が覆う感じでした。生命力いっぱいの葉っぱがキラキラと明るくて眩しいです。この石段はとても緩やかです。女性やお年寄りでも苦労せずにのぼれるようにと配慮されているそうです。足腰に負担なく歩ける感じででした。以前にもどこかでよく似た石段を歩いた記憶が・・と思って考えていたら、嵯峨野の二尊院!二尊院も緩やかな石段の参道で新緑の美しいお寺でした。

 

 

 

 

 

 

 

御影堂が見えてきました。これは大きいな、と思ったら京都の浄土宗寺院本堂としては最大級であり、長岡京でも最大の木造建築なんだそうです。関西には大きな木造建築が多いです。それらを見慣れているためか東日本最大の木造建築といわれる長野の善光寺をみた時にも「ふーん・・。」という感想しかもてませんでした。(^_^;)

 

 

長岡京の光明寺は熊谷直実が出家して連生となり、師である法然上人を開山一号として建立しました。熊谷直実は平家物語に登場する人物です。この人は源氏側の武将で、平氏側の平敦盛という若い武将を斬らなければなりませんでした。自分の息子と変わらない年頃の敦盛を前にして、本心は逃してやりたかった。けれども、敵同士としてまみえた関係ではそれができず泣く泣く敦盛を斬りました。人同士が殺しあわねばならない世を嘆いた直実は、その後、法然上人を訪ねて出家します。敦盛を斬る場面は平家物語でとっても悲しい下りです。一騎当千の強者として名を馳せ、源頼朝から「日本一の剛のもの」といわれていた直実は本当はとっても優しい人だったのだろうと彼の人間的な側面に思いをよせてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

御影堂から少し急な石段を下りて釈迦堂・大書院があるほうへ行きました。これは釈迦堂前の勅使門。

 

 

 

 

なんかすごい大きな存在感のある巨木に気が付きました。

 

 

 

柏槙(びゃくしん)という木だそうです。火葬跡前って何なんだろう、、ってよくみたら。

 

 

 

この木の前で法然上人の遺骸を火葬したのだとか。法然上人の浄土宗、この頃は叡山から随分迫害されていたのですね。仏教も新旧入れ替わりの時期で浄土宗は新興勢力。東山に埋葬された法然の遺骸を掘り起こしてここへもってきて荼毘に付したのだそうです。その場所には優しい表情の菩薩様がお祀りされていました。

 

 

再び紅葉の参道と呼ばれているところを歩きます。紅葉の頃はさぞや美しい光景なのでしょう。

 

 

 

 

これからは梅雨にかけて日ごとに緑が濃くなっていきます。真夏は外出はしづらくなるけれど紫陽花が咲く頃まではまめにこういうところ、出かけてみたいです。