5月5日。引き続き爽やかな快晴、お出かけ日和です。京都市内や大阪などの都会は混雑必至と思い、人の少なそうな京都府亀岡市へ行ってみることにしました。あとで知りましたが同じ関西圏住まいのブロ友さんに同じ日に同じ方角にお出かけされていた方が何人かいらっしゃいました。考えていたことが同じでした。

 

この日は亀岡市にある丹波亀山城跡に行ってみることにしました。明智光秀の丹波攻略の拠点であったこのお城跡、現在は宗教法人・大本教の本部になっています。

 

 

敷地内に入るとこんな感じ。福井県では福井城の城跡敷地に県庁が建っていますが、お城跡が宗教法人の聖地になっているのは驚き、意外でした。信者ではない自分たちが簡単に入れるものなのかしら?と思ったのですが、全く杞憂でした。

 

手続きは簡単でした。大本教の駐車場に車を停め、館内で見学料300円を収めました。そこで城内の見学順路や見どころの説明を受けました。万祥池のカキツバタがちょうど見頃とのことで、「良い時期にいらっしゃいましたね。ぜひ観ていってくださいね。」と言ってもらいました。ここのお城跡は長年、荒れるに任せるままであったのを大本教の信者の方々が石を積み直し、かつての石垣を復元されたのだそうです。宗教法人の管轄だけあってなのか城内は一般的な公園以上にしっかり手をかけて管理されている印象でした。

 

万祥池のカキツバタです。

 

きれいに咲いています。花の命は短いです。晴天×見頃のタイミングで来れたことはラッキーでした。案内によると元株は愛知県刈谷市小堤西池に育つカキツバタの野生種、日本の天然記念物に指定されているとのこと。一般のカキツバタと違って野生種というのは希少価値が高いのだそう。

 

 

 

 

 

 

次の見どころは石垣です。

 

 

天下普請の際に動員された大名の刻印が残っています。これは一番わかりやすい「□」と「卍」でした。このほかにも全部で3つ、4つくらいしか見つけられなかったけれど実際には17種類55か所もあるらしいです。

 

 

明治10年の廃城令で解体されるまで残っていた亀山城の写真がありました。五層の大天守をもつ壮大な城郭でした。

 

 

三重県の亀山市に同じ名前の亀山城(伊勢亀山城)があります。明智光秀後に、天守取り壊しの命を受けた堀尾吉晴という大名が間違って伊勢亀山のほうのお城を壊してしまった・・という歴史があります。なので亀山市のほうのお城は可哀そうにほとんど残ってません。とんだとばっちりです。これ、昔、歴史小説で読んで、えー、そんな間違い!?ってびっくりしたけど本当の話みたいです。でもそのおかげで明治初めまで五層の天守が残り、当時登場した写真に往時の姿をとどめることができたわけですね💦

 

 

再び歩きます。新緑が美しい。これもいまだけ。目に焼き付けておきたいです。これだけの青葉があるということは秋にはまた燃えるような紅葉を目にすることができるのでは。ここは是非11月頃に戻ってきたいです。

 

 

 

これは亀山城当時の本丸入り口か。

 

ここにある石垣が見事。受付での説明では下の3分の1くらいまでが築城当時の穴太積が残されているとのこと。自然石を積み上げる方式です。

 

 

 

 

 

もう少し進むとこんな看板が。

 

かつての天守台だったところは聖域で立ち入り禁止です。遠くから明智光秀手植えといわれるイチョウの木が見えました。実際にはその木も台風で倒れたため現在残るのは後継ぎに植えた若木だそうです。

 

そこにあった霊石二種。病気が治るそう。

 

 

これ以上進めないので戻ります。端っこのほうに植物園があったので行ってみました。途中の道も木漏れ日がきれいです。

 

 

 

さて敷地内に続く花明山植物園。「かめやま植物園」と読むようです。

 

昭和26年に開園し、日本の野生植物1000種が植えられているとのことです。そんなに確認できなかったけれど園内の木や花、その他植物の前にはすべて説明の名札がつけられていて懇切丁寧な感じ。日本古来の花ってどれも控えめで可憐な感じがします。

 

もうひとつ気がついたのですが園内に立っていると薬草園みたいな身体によさそうないい匂いがします。薬草でなくても1000種もの植物のそれぞれの香りが合わさってこういう空気の匂いになっているのかしら。決してバラやユリのようなわかりやすい主張する匂いではなく、草の香り、小花の香りのようなほんとに仄かな感じ。控えめなところが日本の良さ。ニコニコ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に美しい青葉のお城跡でした。今年のゴールデンウイークはこんな感じで終了です。