地図を見ると現在の住所、長岡京から亀岡市は随分近いところにあります。距離にして20kmもないくらい。今のうちにこの辺の見どころには行っておきたいです。この日は明治〜大正期の実業家、田中源太郎氏の旧邸・楽々荘にいってみることにしました。

 

 

田中源太郎氏はのちに衆議院議員にもなった方。京都銀行前身の創業者であり、JR山陰本線開業に尽力されました。この方の邸宅が一般に公開されており、内部はレストランになっていて食事もできるとのこと。それも高級料亭とかではなくて「がんこ寿司」です。爆  笑 庭園は七代目小川治兵衛が作庭しました。京都府指定名勝です。七代目・小川治兵衛といえば平安神宮の神苑やその近く、山形有朋の別荘・無鄰菴のお庭を手掛けた人です。

 

 

 

私が訪れた時刻はもうランチタイムの終わりごろでした。週末なら以降の時間はカフェタイムとして営業されているのですが、平日であったため夕食時間まで閉店になります。お庭の散策は時間内なら大丈夫ですよ、とのことで、お店の方が簡単な案内書も渡してくださり、30分程度でしたが見学させてもらってきました。

 

 

建物の内部までは入りませんでした(入れたのかな?)。和風建築と洋風建築が並んで立ちその前に立派な和風庭園が広がる感じです。松の木や桜の木が植えられています。

 

 

明治〜大正時代によくみられたレトロな建築が素敵。

 

 

 

 

石臼。

 

洋館の玄関付近。

 

 

 

この石の大きさだけでもすごいなと思う。多分選りすぐりの石を取り寄せたのでしょう。

 

 

 

 

新潟に旅行した際に見学した新潟市内の実業家の方の旧宅もこんな感じでした。贅を尽くした感じが簡素な武家屋敷とはまた違います。

 

 

 

庭園や神社仏閣などのお庭によく置いてある十字縛りの石は関守石と呼ぶのだったか。「ここから先は立ち入り禁止」(Privacy)という意味です。看板の文字で示すよりも景観を損なうことがなくて良いな思っていましたが最近の京都市内では海外のお客さんがみてわかるのかな、とも思いました。

 

 

 

あまり時間がなくてざっと一回りして写真を撮っただけで出てきました。もう少し後なら大島桜やソメイヨシノなどの桜が咲くお庭の景観を楽しめるそうです。桜の咲くお庭は華やかで素敵でしょうね。ぜひ再訪したいなあ。でも今年はお花見したい場所がたくさんありすぎてまた亀岡まで行ける機会があるかどうか・・難しそうです。

 

予約制でこんなアフタヌーンティーメニューも。

 

駐車場から見えるお屋敷を囲う煉瓦塀。山陰本線敷設工事の時の煉瓦の余材を使ったものだそうです。

 

 

この記事を書く前に田中源太郎氏のことをざっとネットで調べてみたところ、列車事故で亡くなっていることを知りました。それも私費で敷設した山陰本線で起こった脱線事故に運悪く乗り合わせていたとのこと。保津川では昨年も観光船の転覆事故がありました。こんな事故は起こってほしくないものです。

 

せっかく亀岡まできたのでこの後は地元のカフェへ。続きます。