10本目。

 

 

監督:ヴィム・ベンダーズ

キャスト:役所広司、榎本時生

 

東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読むことが楽しみであり、人生は風に揺れる木のようでもあった。そして木が好きな平山は、いつも小さなフィルムカメラを持ち歩き、自身を重ねるかのように木々の写真を撮っていた。そんなある日、思いがけない再会を果たしたことをきっかけに、彼の過去に少しずつ光が当たっていく。~映画.com~

 

2023年日本映画。淡々と同じように過ぎる日常が描かれているようで、実は「全く同じ日は二度とない」のです。主人公は日々、昼休みにふと見上げる木々の写真を撮っています。ゆらゆらと揺れる木漏れ日の姿。この瞬間は「今」しかなくてその瞬間、瞬間に移ろっていて。この作品から「いまこの瞬間を大切に生きること」というメッセージを受け取ったように感じています。観終わってから、じわじわと温かいものが心に湧いてくるようなとってもいい物語でした。主人公は無口で、静かなテンポでストーリーが進んでいきます。やっぱりこれも小津映画の影響を受けているヴェンダーズらしい作品かと思いました。殆ど喋らない主人公の心の裡をその表情だけで表現している役所広司さんの演技がすごいと思いました。カンヌでは賞(主演男優賞)を取りましたが、アカデミー賞ではノミネートされたものの受賞は逃しました。心の内側に焦点をあてたこんな作品はやはりアメリカよりもヨーロッパで高く評価されるのだと思います。それから小料理屋のママ役の女優さんが石川さゆりさんによく似てるなあと思ってみていたら本人で驚きました。まさかのキャスティングでした。笑

 

クローバークローバークローバークローバークローバー

 

 

この日はイオンシネマで鑑賞しました。上映終了時に午後8時を過ぎていたのでイオンの中にあるフードコートでごはんを食べて帰ることにしました。一風堂のラーメン、すごく久しぶりで10年ぶりくらいだったでしょうか。麺が細くて博多ラーメンみたいって思ったら、福岡創業のラーメン屋さんなのですね。