3~4本目。
原題:LENINGRAD COWBOYS GO AMERICA
監督:アキ・カウリスマキ
キャスト:マッティ・ペロンパー
長く突き出たリーゼントの髪型、黒いサングラス、黒の上下のスーツ、そして黒のとんがりブーツ。まるでペンギンのような独特の格好がトレードマークの売れないバンド、レニングラード・カウボーイズ。極寒のツンドラの地で活動していた彼らは、悪徳プロモーターにそそのかされ、アメリカへ旅立つことに。さらにメキシコへ向かうことになった彼らは、次第に新たな音楽を吸収し、人気バンドへ成長を遂げていく。~Filmarks~
1989年フィンランド・スウェーデン映画。カウリスマキ作品では有名なので観てみました。前回観た二作はあまりにも人生の悲哀だったけれど、こちらはただただ笑うだけのストーリーでした。リーゼントに黒のとんがりブーツのスタイル、「ブルースブラザーズ」の影響を受けているのでしょうか。日本だったら気志團や横浜銀蠅みたい?(←なつかし) 彼らがアメリカを旅する途中でたまたまメンバーの従弟と再会するシーンがありました。その従弟、「小さかった頃、釣りをしてたら海に落ちて、メキシコ湾流に流されてアメリカまできてしまった」とかいってるんです。ツンドラで凍結で亡くなったメンバーが突然生き返ったり、トンデモな展開ばかりでした。こんな作品があったのですね。
2020年。KBC九州朝日放送制作のドキュメンタリー。
2019年、アフガニスタンで医療活動、人道支援を続けていた中村哲医師が凶弾に倒れたニュースが記憶に残っています。このドキュメンタリー、たまたまアマプラで見つけたのですが、中村医師の業績をもっと知りたいと思い視聴しました。
ご本人のインタビューもありましたが、何か特別な強い言葉は全くありません。しかしその行動と成し遂げた実績はひとつの国家プロジェクト並みのことでした。それ以前、アフガンでは干ばつによる水不足で、人々は汚れた水を口にしてしまい、そこから感染症が広がっていました。しかし世界はアフガンの干ばつに対し何も反応をしなかったと。
そこで地元九州の山田堰を参考にして中村医師は井戸を掘り、水路を作ったのでした。もうその行動は医師のそれを大きく飛び出していました。その水路ができるbefore/afterの映像には目を見張りました。一面の砂漠だった土地が、滴る緑にあふれ、まるで日本の地方の山野のような豊かな地に変容していたからです。水を得たことで魚がとれ、野菜を作ることができ、人々は豊かになり、その水路はいま65万人の人口を養っているそうです。「困っている人がいたら絶対に見捨てない人だった」と、中村医師をそばで支えてきた元看護士の方が仰っていました。本当に偉大な方だったのだと思いました。一時間くらいのドキュメンタリーでしたがとっても素晴らしい内容でした。