長年池坊華道を続けているお友達から、年に一度の作品展の招待状をいただき、昨日の午後、会場である市内の図書学習センターに出かけてきました。池坊はいけばなの中でも国内で最大の流派です。私自身も高校時代と社会人になってからの数年、かじった程度ですが習いに行っていました。池坊の印象はどちらかというと線が太くて力強いイメージがあります。個人的には繊細な未生流に惹かれていましたがお茶とお花はだいたいセットになっていて、習っていたお茶(裏千家)の先生は池坊の流派だったので選べない状態だったというか💦社会人になって、海外から戻って茶道と一緒に稽古を再開した頃、先生から名古屋や京都などで開催されるいけばな展のチケットを譲っていただき、勉強がてら、休日に観に行ったりするようになりました。

 

生け花の作品展では規模が大きければ大きいほど、当時でも花嫁修業的なやんわりしたものとは全然違う、すごい体力と気力が必要な芸術作品なんだなあって思うこと多くありました。また池坊なんかは特に時代の先端を取り入れた感じの斬新な作品が多く、あまりの奇抜さに驚いたことも。

 

伝統は守るだけではなくて、「今の時代」の要素を取り入れて常に変化、進化、革新しているものだと強く感じた記憶があります。企業活動なんかでも同じですね。このチャレンジ精神があるからこそ長く続くという。

 

 

さて今回ご招待いただいたいけばな展では、土地柄なのか、奇抜なものはさすがになかったけれど、やはり私が習っていたころとは随分変化しているように感じました。今の空気感、特に「繊細さ」や「優しさ」が取り込まれた印象のものが多くあったり、伝統的な日本のいけばなよりも西洋のフラワーアレンジメントに限りなく近いかと感じる作品があったのが印象的でした。春の明るい色があちこちにあって、お花見とはまた違う、心沸き立つ感覚を覚えました。撮った写真を順番に載せます。今回は150枚ほど撮影したうちから50枚ほど一気に。

 

 

池坊といったらこんなイメージが強いです。↓ 

池坊が成立した室町期の頃の立花という様式かな。

 

 

生花(しょうか)。多分。

 

床の間などに飾る花はこんな感じでしょうか。いけばな教室では上のレベルに行くほど少ない花材で活けるようになります。いろんな花を使ってあるとそれなりにごまかせるけれど、1種類だけになったりするとごまかしがきかない。そして美的センスが問われる。(←自分の経験)

 

こんな自然な活け方も。

 

 

これなんかすごい大作。・・の一部分。そのままの自然を切り取ってもってきたかのようでした。