旅の最終日。恐竜とサムライにチェックアウトしてもらい、人間のスタッフさんを呼んでスーツケースを自宅に配送手配。身軽になって観光に出かけました。この日はならまちにある豆腐屋さんでランチの予約をしてあり、それまでは周辺を散策することにしました。まずは行ったことのない新薬師寺に行ってみよう。駅前のバス乗り場で路線を確認してバスに乗車・・・のはずだったのですが、また乗り間違えてしまいました。💦

 

バスはなぜか終点・春日大社に。(笑)そこからタクシーに乗ろうかと思ったのですがタクシーの姿がまだありません。春日大社の宝物館を見学しようかと入り口まで行ってみたら開館までまだ時間があります。えーん 近くにみえた警備員さんに新薬師寺への道順を尋ねたら、この道をこういって・・と教えてくれたのがこの禰宜道。そんな近道があったのかとその道を行くことに。

 

春日大社の参道を横に曲がって細い道を進むと・・。

 

 

ここ、春日大社の神職が春日大社に通うために使っていた通勤路なんだそうです。全く人の気配がなく、神気が満ちています。何なのかこの静けさは。ところどころに巨木もあって昔の原生林みたいな雰囲気。メイン参道からちょっと横に入っただけでこんな雰囲気変わって驚きました。途中、志賀直哉旧居への方向を示す看板が出ていました。

 

 

 

 

 

 

 

明るくなってきたのでそろそろ出口。

 

 

数日前にブロ友さんがこの道のことをコメントで教えて下さいました。とても素敵な小路があると。私はバスに乗り間違えたおかげで図らずもこの道を歩くことになりました。神様・仏様の配慮だったのかもしれません。新薬師寺へはこちらへ。

 

 

前日の唐招提寺や薬師寺と違い、こちらのお寺はどうも住宅街の中にあるようです。

 

 

なんだかいい雰囲気!

 

見つけた!

 

先ほどの門は使われていないので角を曲がって南門のほうへ。正門から見える本堂。

 

 

第一印象はこじんまりとした小さいお寺。天平747年、聖武天皇の病気平癒を祈願してお妃の光明皇后によって創建されたのが始まりです。本尊の薬師如来は名前の通り、仏界の医薬の仏様。手には薬壺を持っていらっしゃる仏様ですね。

 

門の向こうにみえた漆喰の白色が青空の下でとても美しいと感じました。大きな扉、古色を帯びた屋根瓦の色、屋根部分の反りの形にも見惚れます。

 

 

 

 

 

入り口の発券機でチケットを購入し、中に一人みえる職員の方に渡します。訪れる人も少なくて静かな雰囲気ですが、そこがいい。

 

 

中にはご本尊の薬師如来とその周囲を囲む十二神将の立像がありました。見る側はその周囲を歩いて周ります。居並ぶ神将たちの姿が迫力満点で、その全体の姿が圧巻でした。撮影できなかったのでネットからお借りしました。

 

 

その中でみつけたのがこれもまた教科書で何度も目にしたバサラ大将の姿。わあ、この方、ここにいらしたんだ、って今更ながら。この後で別棟の中で映像を見せてもらいましたが、往時の彩色を再現した姿が紹介されていました。鮮やかな極彩色カラーの立像は威圧感も更に倍な感じがしました。

 

 

薄暗い本堂の中に浮かび上がる神将たちの姿はまるで時間が止まったかのよう。なんかすごかった。外に出る。外はのどかな秋の日。

 

 

 

 

今までなんでここのお寺に来なかったのだろうって思うくらい見ごたえのある本堂内でした。東京におられるブロ友さんがここを気に入っておられるとのことでしたが、私も同感でした。これからも奈良を訪れるたびに来たいと思うお寺でした。