昨日読んだ本。原発と対立する首長を関電側が暗殺しようとしていた経緯が過去にあったという内容。それも獰猛な犬を使っての完全犯罪をもくろんでいたそうです。更に怖いと思ったのは、関電側が都合が悪くなったこの実行部隊のメンバーを逆に恐喝罪で訴えて逮捕させてしまったという経緯でした。黒幕なのに被害者のふりしてことを収束させるという。取り調べや裁判も出来レース的で。「権力」のある人間・組織に睨まられたこんなことになるのかと。

 

2019年に表面化した贈収賄スキャンダルで出てきた高浜町の元助役も本書ではM氏という名前でチラと出てきますが、この本の中では主要人物ではありませんでした。巨額のお金が投じられる原発の闇ってどれだけ深いの?と思ってしまう。こわ。ガーン

 

 

 

私は白洲正子さんの骨董や旅に関するエッセイが好きで以前からよく読んでいました。彼女の本物の目利きは素晴らしいのひとことで、その考えを少しでも知ること、まねることで自分自身も物事の本質を理解できるようになりたいなと思ってて。

 

この本は娘婿さんの立場から書かれた白洲次郎・正子夫妻のこと。ご夫婦の数々のエピソードが語られています。歯に衣着せぬ物言いや独自の美意識がここでもやはりとてもかっこいい。ところどころに付箋を貼ったりページの端を折ったりしながら読み進めました。

 

今回付箋を貼った箇所のひとつが「好きなことに集中して井戸を掘り続けるとそのうち地下水脈に辿り着く。そうすることでいろんなことが見えてくる。」という言葉。スポーツでも仕事でも趣味でも・・入り口が何であってもたどりつく心の境地というか真理はひとつなのではと感じました。