小浜市の内外海半島の先にある泊という集落へ行ってきました。引っ越してきたばかりの頃、小浜湾を周るクルーズ船に乗ったのですが、その時の説明でここが神話の山幸彦ゆかりの地であると知りました。その日、春霞の向こうにみえた長閑な集落がとても非日常な世界に思えて印象に残っていました。
数日前、久しぶりに空が晴れていたので出かけてみることに。といっても自宅から15km程度の運転。すぐ近くです。
意気揚々と出かけてみたものの、到着したら曇り。 福井県ではこういうパターンが多いです。モノトーンの冬空が広がってました。
海の前にこの子がいた。
小浜湾は翡翠色をしています。海の向こうに重なる山も薄紙を張り合わせたような感じで晴れていると本当に美しい眺めなんですが。
さて山幸彦の話。山幸彦・海幸彦は浦島太郎伝説のもとになった話でもあります。海幸彦に借りた釣り針をなくしてしまった山幸彦はそれを探して海の宮殿に赴きます。そこで出会ったのが豊玉姫というお姫様でした。二人は結婚し、その時に若狭にやってきてこの地に泊まったそうです。それでここは「泊」という地名になったそうです。山幸彦は神武天皇のお祖父さんです。日本の国の始まりの一端がこの地にあるのがとても興味深いと思いました。
目の前の海と山だけの風景を眺めていると、神話の時代と殆ど何も変わってないのではという感じがします。案内図があったので、これを頭にいれて歩いてみることにしました。この段階で私が立っているのは地図上で時計の7時頃の位置。
そのすぐ近くに小さい公園と石碑がありました。
説明によると1900年の冬に韓国の商船がこの地で遭難事故に遭いました。地元の人たちが総出で乗組員全員97名を保護し、帰国まで世話をしたという経緯があったそうです。
その縁で泊地区では現在でも韓国の学校と交流が続いているようです。120年前の出来事をきっかけにその子孫の時代になっても当時のことを忘れず仲良くできているのって素晴らしいことですね。
この石碑の前の道を更に進みます。バス停のある広場まで来ました。多分、この辺が町の中心地かもしれません。案内図によると夏はここでお祭りとかやっているぽい。
船小屋。小浜湾は内海になっているので、冬の日本海特有の激しい波というのをあまり見ません。穏やかな様子は伊勢志摩の海とよく似てます。
海沿いの道を歩いてから次は集落内部に向かいました。この時、ちょっと空が晴れてきて雲の間から陽光が。なんか神話的な感じの眺めでした。
長くなるので今回は二回に分けますね。続きます~。