昨日4月15日はとても気持ちの良い晴天の日。フォローさせていただいている木村さんのブログを拝見していたら、小浜病院敷地内にある薬草園で牡丹の花が咲いていると紹介されていました。「薬草園なんてあるの?」とこれは初耳情報。その日の午後にカメラを持って病院に行ってみました。小浜の街は小さい。どこに行くにも5km以内でいける感じ。ここも自宅を出て10分で到着です。
裏の入り口がある奥のほうです。ここまで初めて来ました。
何も知らずにいたら、普通の花壇かと思ってスルーしそう。こじんまりとした薬草園です。
中川淳庵は江戸時代の医者、本草学者。若狭小浜藩に勤め、前野良沢・杉田玄白らと共に「解体新書」を翻訳しました。杉田玄白も小浜藩の人であり、ここの病院、名前に「杉田玄白記念」とついてます。
中央にあるのがプラタナス(和名:スズカゲノキ)。この原木の下でヒポクラテスが弟子に哲学を教えたことからヒポクラテスの木といわれているそうです。
おめあての牡丹は数株でしたが隅っこに赤い花を咲かせていました。
牡丹は百花の王様といわれてます。とてもゴージャスな花で、一輪だけで、とても存在感がありますね。
薬草園に植えられている植物にはそれぞれ、こんなふうに説明書きが置いてありました。牡丹は鑑賞用としてではなく、薬草としての役目もあることを知りました。
牡丹の横には芍薬。牡丹と共に鎮痛効果があるそう。こちらはまだ硬い蕾でした。シャクヤクも漢字で書くと「薬」という字があてはめられていますし、かつては薬としての位置づけだったのかなあ。
チョウセンアザミ。
アーティチョークです。フランス料理に出てきますね。
可憐な花。アマ。
薬草園内には職員の方がいらして、写真を撮りに来たといったらいろいろ説明して下さいました。「亜麻色の髪の乙女」の「亜麻色」ってこの植物からきているのだそう。花の部分ではなく茎の部分が黄色がかった薄茶色になっていてそこの部分のこと。「亜麻色」って以前から聞いたことはあったけど、どんな色?って言われてもわからなかった!ひとつ疑問解消。
ここから亜麻仁油もとれてたのですね。
アマチャ。
4月8日にお釈迦様にかけるお茶。薬効・効能に甘味・矯味と書いてありました。
ヨモギかなと思ったのだけど
解熱や解毒効果ある花。
いろものが。
この植物の根をつぶして採取される粘液が利用されるらしいです。
ドクダミ。抗菌、緩下、利尿。
フタバアオイ。これを三枚組み合わせたのが徳川家の家紋ですね!
これ!
レモングラス。刈り取り後か。ハーブティーによく入ってます。
ラベンダー。匂いを嗅いでみたけど無臭でした。(笑)
あの癒しの香りは花からなのでした。
これも可憐な花。エスニックに料理につかわれるコリアンダーがこれなんだそう。
女郎花。女性らしい例えによく使われる花の名前ですね。調べてみたら黄色い、これも可憐な花が咲きます。
サフラン。
オレンジ色の粉を料理なんかに使いますね。私は一時期これを睡眠薬代わりに飲んでました。夜に飲むといい感じに眠くなってきてころんと寝てしまえるんです。
このほかにもまだまだたくさん薬草が植えられていて、それぞれの名前と効能書きを読むのがなかなか面白い時間でした。
この日、新たに知ったことは牡丹や芍薬などがまさにそうですが、現代ならあくまでも「鑑賞用」とされている花が実は身体を癒す力を秘めていたりするということ。無数の植物・・だけでなく人間も含めた動物もが互いにそれぞれ有機的にかかわり合って、持ちつ持たれつ、、みたいな感じで調和を保って存在しているんだなあ・・と、随分大きなことを考えてしまいました。
さてさて、この日の夕ご飯は筍ご飯でした。
ゆかりんちゃんが実家の竹藪でとれた筍を前日に送ってくれたのです。自宅のミニ精米機で精米して、米ぬかをとり、それで一晩あく抜きをしました。薬草園にいったあとだったので、米ぬかが筍のえぐみを取るという働きもなんか有機的なつながりを感じました。(笑)
茅乃舎だしとお醤油、みりん、酒を加えて炊飯ボタンON。美味しい季節の筍ご飯ができました。ありがたくいただきました。