琵琶湖の西岸にあり、湖中の鳥居が安芸の宮島みたいな風情。福井県に住むようになってから京都や滋賀との往復で、既に何十回も神社の前を通過していたものの、一度も境内に入ったことがありませんでした。

 

 

訪れたのは3月下旬。近江最古の大社。名前の通り、延命長寿の神様です。

 

湖中大鳥居が有名ですね。

 

 

湖中鳥居は道路の向こう側。トラックとかびゅんびゅん走ってきます。運転している側にいる時も危ないなあと思いながら通過しているのですが、SNS映えを求めて横断歩道のない道路を渡る人が絶えない感じです。なかなか規制できてないみたいですが、事故とか起こらないといいのだけど。この日はお天気があまりよくなくて、琵琶湖の水の色も冴えてなくて、あえてそのリスク冒すのはやめました。

 

本殿+拝殿。

 

国の重要文化財です。豊臣秀吉の遺命により、息子の秀頼により慶長8年(1603年)に建立。華やかさのある桃山時代の建築です。

 

 

絵馬殿。その向こうは琵琶湖。

 

 

本殿・拝殿のすぐ後ろは山が控えてます。

 

 

石段をあがった先にある三社、内宮、外宮。

 

 

その昔、紫式部もここを通ったことがあり、その時詠んだという歌。

 

 

紫式部は父親が越前国・国府の長官に任じられた際に、一緒についていって越前に住んでいた経緯があります。当時、宮中のお姫様は御簾の向こうにおわされて、お顔もみせず、洛外に出ることなど殆どありませんでした。彼女の身分は宮中ではお姫様方に比べると低い位置にあったけれど、若い女性でありながら遠方に旅できる財力(父)と自由があったのですね。彼女は結婚するために父より早く京都に戻り、わずか3年ののちに夫が亡くなった後、「源氏物語」を執筆します。

 

稲荷社。

 

更にその奥。お天気が悪いため、鬱蒼としてます。ここにお社が。

 

 

岩戸社。

 

この岩戸社、暗くて内部がよくみえなかったけれど、石室の入り口に作られているようです。その横にも大きな石が。しめ縄が張ってあります。この辺一帯が白髭神社古墳群といわれていて、古墳が続いているそうです。SNSとかでみている限り、多くの人は道路の向こうの鳥居を観に行くのですが、私としてはこちらのほうが明らかに、何か深淵なものがあるように感じました。空気感も全然違う。ちょっと神妙な雰囲気がありました。あまり奥まで入っていってはいけないような気もしてここでUターンしました。

 

 


 

 

 

 

この後は高島市の乙女が池へ。続きます。