1~2本目。
原題:Mein bester Feind
監督:ウォルフガング・ムルンバーガー
キャスト:モーリッツ・ブライブトロイ、ゲオルク・フリードリヒ
第2次大戦下のオーストリア。ユダヤ人の画商一族カウフマン家は、所有していたミケランジェロの絵をナチスに奪われ、収容所に送られてしまう。ナチスは奪った絵をイタリアとの交渉材料にしようとするが、がん作であることが判明。本物を隠した一家の父はすでに収容所で死亡していた。父からナゾのメッセージを受け取っていた息子のビクトルは、母の命を救うためナチス相手に危険な取引に出る。~映画.com~
2011年オーストリア映画。コメディの要素を取り入れたサスペンスもの。どこかスカッとしきれないものが残りましたが、主人公を裏切る幼なじみが中途半端な悪人であり、悪になりきれない小物であったからかもしれません。考えてみると完全な白、黒ってそうあるものではなくて、いろいろな感情が入り混じって複雑なのが人間なのではと思います。最後のシーンが秀逸でした。
原題:BABETTE'S FEAST
監督:ガブリエル・アクセル
キャスト:ステファーヌ・オードラン
カレン・ブリクセンの同名小説を映画化。19世紀、デンマークの小さな漁村で慎ましく生きる老姉妹のもとにやってきた家政婦バベット。バベットが料理を振る舞う一夜の晩餐会の出来事を通じて、彼女と老姉妹の絆を描く。~Filmarks~
1987年デンマーク映画。美味しい食事をするうちに人々の表情が緩んできて笑顔でいっぱいになる・・「食」というものがどれほど人に幸福感を与え、人生を豊かにするものか・・そんなことを改めて思う作品でした。晩餐シーンで「食事は情事と化した」というセリフがありました。ただ空腹を満たすためだけの食事は本能を満たす役割しかなく、それ以上のもの(精神的満足感)が存在しない、という意味であったと思います。食事にも愛があるからこそ、人々を幸せにする、というのです。もうひとつ印象に残ったのが「貧しい芸術家はいない」というセリフ。人を幸せにしようと考える芸術家には愛があり、物質的には質素であっても本当の豊かさに溢れたものなのだなあと。