昨日の新聞記事から。とうとうAIで同時通訳も可能な未来が近くなったようです。私自身、若い頃に英語学習にかなりの時間を費やしました。同時通訳の訓練も受けましたが、その手法は下記のAIの同時通訳の仕組みと全く同じでした。教材のテープを擦り切れるほど繰り返し聞き、会話をひとかたまりの意味の文で区切る練習をして、区切り事に自然な表現になるように訳す・・このトレーニングを死ぬほどやりました。

 

 

文法が似ているヨーロッパ言語同士の通訳と違い、日本語のように動詞が最後に来たり、主語が曖昧だったり、また数の概念(単数か複数か)が曖昧な言語の場合はどうやってその感覚をAIにわからせるのだろう?と思っていたのですが、これは事前にAIに大量の資料を読み込ませ、背景を学習させることで解決するのだそうです(まさに人間が学ぶのと同じ!)。現時点では訳出に数秒かかるため会話のテンポがずれてしまうようですが、このズレを解決すれば、そしてこのサービスが無料アプリレベルになれば、世界のいろんな人と自由自在にコミュニケーションできそうです。

 

それなら語学の学習は時間とお金の無駄か?決してそんなことはないと思います。母語以外の言語を身に着けることで、違う視点が身に付き、複眼的に物事を捉えられるようになると思います。私の場合は、ちょっと違うのですが、感覚的な日本語での思考とは対照的に、英語を学んだことでかなり論理的に物事を思考し、思考を明確化したり、分析する習慣が身に付いたように思います。できればもうひとつ、フランス語もマスターしたくて学んでいた時期がありましたが、こちらはやはり趣味で終わってしまい、全く身に付きませんでした。でもフランス人はこんなふうに考えるのかということが僅かでもわかった時は大変面白いと感じました。グローバル時代のコミュニケーションは言語を理解するだけではなくそれを通して相手の文化を知ることがより大切。AI通訳ができても、やはり今後も学ぶことを続けていきたいと思います。ウインク