越前和紙の里にある神社です。複雑な屋根の構造をもつ社殿は他の神社では見られないもの。福井にきてからこの神社の存在を知りました。夏頃にブロ友さんがこちらの神社のことを書いておられて、涼しくなったらぜひ行ってみようと思っていました。
静かな歴史を感じる場所にありました。鳥居の両脇に背の高いイチョウの木があり、僅かに色づいていました。もっと黄色が濃くなった頃の眺めはそれは素晴らしいものでしょう~。
ここから更に先にある奥の院(上宮)に大瀧神社と岡太神社の本殿が並んで建っていますが、今回訪れた里宮(下宮)は両神社の共有になっているため、二つの神社名が併記されているのだそうです。
岡太(おかもと)神社のほうは越前和紙の神様なんだそうです。神社の境内に至るまでの道の両側の家々は、かつては和紙作りを営んできたと思われる立派なお家が多く、名残が感じられました。今も稼働中の和紙工場もあるようで機械が動く音が聞こえてきたりしました。
石段を上った先にある本殿は周囲を回廊に囲まれた造りになっています。祀られている紙の神様は越前だけでなく、全国の製紙業の総鎮守。格別広いわけではないですが、周囲に背の高い木が茂り、ずっしりとした威厳を感じました。澄んだ空気がとても気持ちよかったです。そしてやっぱりここも受付以外、人がいない!
もう一度、社殿の全景を。
檜皮葺の屋根が4層に重なっていますね。このインパクトがやっぱりすごい。よくみると、手前の拝殿が後ろの本殿にくっついている形です。なぜこんな形になったのか。この辺は寒いから拝殿から本殿に屋根続きでいけるようにしたの?? などと、ひとりでどうでもいいことを、いろいろと考えてしまいました。
本殿に近づき、その装飾になっている木彫りの美しさにしばらく見入ってしまいました。近くの富山県にこうした木彫りで有名なお寺がありますが、その流れなのでしょうか。
本殿の周囲をぐるりと回っているうちに、ひんやりした空気の中に清々しく甘い匂いが。本殿の横に金木犀の木が植えられていました。
神社の横の細い道を更にあがっていくと奥の院に続くようですが、福井ではこの頃、熊がよく出る。住宅のあるエリアでも出る。とくにこの辺、危なそう。 これ以上行くのはやめて、車が停めてあるところまで歩いて戻りました。💦 この後は嶺南方面への帰途にある北国街道の宿場町、今庄宿にいってみることに。続きます~。