90~91本目。

 

 

原題(英題):The Square

監督:リューベン・オストルンド

キャスト:クレス・バング、エリザベス・モス、テリー・ノタリー

 

美術館のキュレーターとして有名なクリスティアン(クレス・バング)は、良き父親であり、慈善活動を支援するなど、周囲から尊敬されていた。他人への思いやりを促すインスタレーション「ザ・スクエア」の準備に追われていたある日、彼は財布とスマートフォンを盗まれてしまう。それらを取り戻すために彼が取った行動が、思わぬ事態を引き起こし……。~シネマトゥデイ~

 

2017年スウエーデン・ドイツ・フランス・デンマーク合作。この年のカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドール受賞作ということで観てみました。このごろ、エンターテイメント系映画を多く観ているので、大多数の「面白い」というレビューにはちょっとついていけず多少難解に感じた作品でした。ショボーン 

 

ところどころに感じたのは誰にでもありそうな「気まずい感覚」。これを映像化して第三者的視点から見せられているような感じ。また無意識のうちに刻み込まれている偏見や差別的感覚。ふと発してしまう言葉や態度にそれが見えてしまう瞬間があったり。登場人物ではないのに、なんだかばつの悪い、というか、恥ずかしい気持ちになってしまうんです。舞台はストックホルムの街です。福祉国家スウエーデンなのに物乞い(ホームレス)が多くて驚きました。彼らに対する大多数の人たちの無関心さが心に刺さりました。

 

映画全体のテーマなのか、ずっと通して感じたのが「傍観者的な感覚」。何か危機的状況が起こっても大多数の人は何もしない、助けようともしない、という。その頂点が晩餐会のシーンなのかと。みんな見て見ぬふり、な傍観者的行動は、スウエーデンに限らず、日本でも日常で観られる状況だと思います。映画のタイトルと正反対の現実が次々映し出され、なかなか皮肉めいた作品だと思いました。フランス人の好きな・・っていうと叱られるかな。

 

 

監督:根岸吉太郎

キャスト:竹内結子、古田新太、松本加奈、ミムラ、鈴木砂羽、トミーズ雅、温水洋一、椎名桔平、伊勢谷友介、樹木希林

 

80年代初頭のある夏の日、10歳の薫の母が家を出た。数日後、薫の家に突然“ヨーコさん”という若い女性が現われる。男勝りで天真爛漫なヨーコは、神経質な母とは正反対の性格。そんな彼女に始めのうちは戸惑う薫だったが、やがて憧れのような感情を抱いていく。~映画.com~

 

2006年日本映画。観終わって数日。いまでも温かい気持ちが残っています。全く知らなかった作品で初見でしたが、良作でした。かっこいいお姉さんに憧れる少女の姿がとても印象的。80年代の時代設定なのですけれど、昭和生まれにとっては記憶に残る日常の風景がたくさん。真夏でも扇風機だけで凌げる日があったなあとか。庶民の家の中ってとても雑然としいるものだったり。私は人の感情が粗雑だった昭和の時代がとても嫌だったので、時代が進んだ今が良かったと改めて思いました。