82~83本目。
原題(英題):QUO VADO?
監督:ジェンナーロ・ヌンツィアンテ
キャスト:ケッコ・ザローネ、エレオノーラ・ジョバナルディ、ソニア・ベルガマスコ
終身雇用の仕事に就いて安定した人生を送るという子どもの頃からの夢をかなえ、15年前に公務員になった独身男性ケッコ。しかし政府の方針で公務員が削減されることになり、ケッコもその対象になってしまう。それでも公務員の職にしがみつこうとするケッコをどうにか退職に追い込みたいリストラ担当者は、ケッコに僻地への異動を命じ続け、ついには北極圏へと左遷する。~映画.com~
2015年イタリア映画。イタリアで大ヒットした作品なのだそう。公務員の仕事を皮肉った映画という感じ。いかにも「イタリア人的」な部分が各所に出てきて、ちょっと毒があるところも却って面白くて、思わずぷっ!と笑える場面満載です。1時間半くらいのちょうどいい長さです。もし私が若くて独身で婚活をしている身であったとしたら、いくら安定した公務員でも、ここまで自分のことしか考えてなくて、向上心もなくて、いい歳してママ、ママっていってる主人公みたいな男性は死んでもいやだ!と思いながらみていました(笑)。でもラストはすごくいいです。相手の女性次第でここまで変わるんだなあ・・とも思える。とても良い気分で観終えることができました。
原題(英題):Visages, Villages (Faces, Places)
監督:アニエス・バルダ、JR
フランス映画界の名匠アニエス・バルダと若手アーティストのJRが共同監督を務めたロードムービースタイルのドキュメンタリー。親子ほども年の離れた2人がフランスの田舎をトラックで巡りながら、市井の人々と接し、作品をともに作り、残していくいく旅の様子を記録。~映画.com~
2017年フランス映画。思わぬ素敵な作品。現代アートとは部屋に閉じこもって生み出すものではなく、たくさんの人と関わりながら、今の時代に生きる人たちの気分をかたちにしていくものでもあるのだなと思いました。この映画をみて感じたのは「芸術とは人を幸せにするもの」ということ。監督のアニエス・バルダは撮影当時で88歳。孫のような年頃の若手アーティストJRとのコンビも絶妙ですばらしいのです。90歳近くとは思えない気概と創作意欲。そして体力、行動力・・全てがすごいなと思ってみていましたが、あとで彼女は「ヌーヴェルヴァーグの祖母」と呼ばれ、カンヌやアカデミー映画祭でも受賞している女性映画監督の先駆者なのだと知りました。(少し前に病気でお亡くなりになったそうです。 )