19日から夏土用に入りました。梅雨寒の毎日から一転、連日蒸し暑くてたまりません。立秋の日までの2週間ちょっと、なんとか耐えたいと思います💦

 

昨日、所用があって福井市内のほうへいってきました。このとき現地で2時間ほど空白の時間ができたため、永平寺まで足を伸ばしてきました。6年前に一度訪れたきりでした。今回は出先からわずか30分程度の運転で到着。永平寺がこんなに近いなんて。

 

 

ここは曹洞宗の大本山。山の斜面に沿って建てられた荘厳な伽藍が印象的です。参道の杉木立も重厚な歴史を感じさせます。前回は国内海外からの観光客でごちゃごちゃだったけれど、今回はびっくりするほど静か!やはりここも観光客が殆どいない。こんな素晴らしい空間を周りのノイズを全く気にすることなく堪能できるとは思ってもいませんでした。コロナ禍がなかったらこんな体験、多分できなかったと思う。コロナに感謝する気は毛頭ないけれど、いま福井に住んでてよかった。

 

 

 

左下の吉祥閣から入って反時計周りに歩きます。最初に通るのは傘松閣・大広間の天井画。

 

 

広いこの部屋に自分だけ。こういうのを僥倖っていうのかな。

 

それぞれの建物をつなぐ回廊。私は永平寺で各所にある回廊の景観が一番好きです。直線で構成されたこの空間には無駄なものがそぎ落とされた本質的な美しさがあるように感じます。すみずみまで丁寧に磨き上げられていて、観ているだけでなんだか心が引き締まる思いがするのです。

 

 

「雲堂」と書かれた額がありました。雲水(修行僧)さんの修行場という意味だそうです。雲水さんの写真撮影はだめということで写真はありませんが、若い修行僧の方が多くいらっしゃり、回廊ですれ違うとにっこり挨拶してくださいました。

 

 

 

 

山の傾斜に沿って各伽藍が配置されているため、回廊はこうした階段状のものが多くあります。

 

 

階段に沿って窓も斜めになっているのが面白い。窓の枠がフレームみたいになっていてここからの眺めもアートな感じがします。うーん、素敵。

 

 

 

 

 

 

 

額縁には「承陽殿」と書かれています。永平寺を開山した道元禅師や歴代住職のご尊像や道元の遺骨などが祀られており、永平寺の中でもっとも神聖な場所なのだそう。この額縁は明治天皇から道元禅師へ贈られたものだそうです。

 

 

 

 

まっすぐ伸びる回廊は「一文字廊」という名。

 

 

 

法堂。広かったという印象が残るけれど、380畳もあるとか。なんだかそこまで広いと畳の数でいわれてもよくわからなかったりする。キラキラが絢爛で美しかった。

 

 

やっぱり、この好きな回廊の写真ばかり撮ってしまう・・(笑)

 

 

 

 

巨大なすりこ木棒。触れることで料理がうまくなったり、仕事で出世したりするとか? 天井まで届くほどの巨大な棒です。人の手が触れた場所はこのように剥げてすり減っています。たくさんの人の想いがここにあるようですね。

 

 

 

再び回廊の写真。あと山門と参道の写真があるのですが、長くなりすぎたのでいったんここで切ります。