イチョウの木。明るい緑が爽やかです。ふらっと小浜城址にも行ってきました。海に流れこむ大きな二本の河と小浜湾がお濠のように城を囲む天然の要害の地にありました。京極家と酒井家にゆかりあるお城ですが明治維新の時にここも壊されました。現在は本丸の石垣が残っているだけです。石垣の数メートル近くまで住宅地が迫っていて、ちょっと窮屈な印象が。同じ敷地に酒井公を祀る小浜神社が建ってます。

 

 

立派な石垣が残っています。看板の案内によると、この積み方を「慶長積み」と呼ぶそうです。慶長年間にできたお城だからそう呼ぶのかな? メジャーな石積みの中では打ち込みはぎに近いかなと思いました。戦国時代の野趣ある野面積みと比べると、石と石の接合面を加工して隙間が小さくなっている感じ。石垣全体が一枚岩のようにピシッと整ってくるのは、太平の江戸時代が確立されたもう少し後になってからです。

 

 

 

 

今回ここにいったのは石垣を見るためではなく、巨樹を見るためでした。私の持っている国内の巨樹案内の本に、福井で有数の巨樹のひとつとして小浜神社内にある九本ダモという樹齢500年といわれる木が紹介されていたからです。でもそれっぽいのがない。何枚か写真を撮って帰ってきました。あとでネットで調べてみたところ、この九本ダモ、平成15年に枯死してしまったんだそう。情報不足でした。えーん

 

たまたま撮影した一枚の写真。古い切り株の跡から若木が生えているのですが、この切り株がその木の名残なのでしょうか。

 

 

古い木が枯れてしまってもこのように命が引き継がれているのをみると、よかったなあとも思います。敷地内には結構大きな木がいっぱいありました。

 

毎年、ゴールデンウイークの頃、神社の境内でというか城内でというか、お祭りがあります(今年は中止)。昨年秋に埼玉県川越に旅した時、立ち寄った博物館の館員さんから教えてもらったのですが、この時に奉納される獅子舞(雲浜獅子)は酒井忠勝が川越から小浜に転封になったとき、一緒に演者らもつれてきたのが始まりだとか。ここの獅子舞のルーツは川越にあるのですね。この時は多分、他にも職人とか商人の人たちも移動してきたかもしれません。両市はこうした縁から姉妹都市提携を結んでいるそうです。

 

 

 

 

 

梅雨入りするまでもう少し巨樹巡りしてみたいと思います。