重要伝統的建造物保存地区:市町村が条例などで決定した伝統的建造物群保存地区のうち特に価値が高いものとして国が選定した場所のこと。
文化庁のウエブサイトをみてみたら、この重伝建地区に相当する場所が福井県には2か所ありました。1つは熊川宿、もう1つが小浜市の小浜西組地区という古い町並みが残る地区です。
2007年のNHK連続テレビ小説ではここが舞台になりました。(観てない・・・💦)
小浜は古くから若狭の中心地、中世の時代は日本海側屈指の湊町として繁栄しました。現在の小浜西組という地名は江戸期に整備された町人地が東・中・西の3組に分けられたことに由来するようです。580mx790mというエリアに商家、茶屋、寺社などが立ち並んでいます。街並みは明治4年の地籍図とほぼ同じだそうです。平成になって修復工事なども施され、格子窓が並ぶ様子は京都の祇園や金沢の茶屋街を思わせます。実際のところ、京都・金沢などの超有名地と違って、ものすごく静か。この通りを端から端まで歩いて、すれ違った人は学校帰りの小学生一名のみという・・・。
往時の風情を楽しみながら、ぶらぶらとこの辺を歩きました。見過ごしてしまいそうですが、建物を利用したカフェや料亭などがありました。
狭いエリアにお寺も何軒かありました。浄土宗常然寺。門が絵画のフレームみたいです。新緑の頃にきたらすごく美しい絵になるのではないかと思いました。
弁柄格子の建物。花街の名残か。
この界隈を歩いていると、どこのお宅でも軒先に赤色の飾りが垂れていることに気づきました。これは奈良の古い街角でみたことがあるサルではないか。「身代わり申」といって魔除けの飾りです。これを庚申信仰というのを以前、ならまちを歩いていて知りました。
鳥居の向こうにお堂がありました。
ここにも庚申堂がありました。
庚申信仰は中国に発しているようですし、大陸文化は若狭を通って奈良に至る・・というルートだったことを考えると中国→若狭→ 奈良と伝播していったのでしょうね。若狭経由の大陸との行き来がすたれてしまってからもこうした文化が受け継がれてきたことは素晴らしいことかと思いました。そういえばもうひとつ大陸ぽいのをみつけました。このお地蔵さま。石で作った祠といい、色使いといい、太平洋側で生まれ育った私にはもの珍しく見えて仕方ありませんでした。
これも立派なお寺、正法寺。こちらのご本尊も鎌倉時代のものだそうです。
茶筅塚。誰も見えない様子だったのでこの謂れを伺う機会もなく。。
ここ、立派なお屋敷・・?
お店はしまっていましたが、和菓子屋さんのようです。小浜の和菓子やさんではどこでも売られている「でっちようかん」。
ここも街並みの一角。歴史のある料亭を利用したお店です。この日はとても素敵なお二人とランチをご一緒しました。。お喋りが楽しくてあっという間に時間が経過していました。ごはんもすごく美味しかったです。
街角歩き、もうちょっと続きます。