5~6本め。

 

原題:I, Daniel Blake

監督:ケン・ローチ

キャスト:デイブ・ジョーンズ、ヘイリイ・スクワイヤーズ、

 

イギリスの複雑な制度に振り回され、貧困という現実に直面しながらも助け合って生きる人びとの姿が描かれる。イギリス北東部ニューカッスルで大工として働くダニエル・ブレイク。心臓に病を患ったダニエルは、医者から仕事を止められ、国からの援助を受けようとしたが、複雑な制度のため満足な援助を受けることができないでいた。シングルマザーのケイティと2人の子どもの家族を助けたことから、ケイティの家族と絆を深めていくダニエル。しかし、そんなダニエルとケイティたちは、厳しい現実によって追い詰められていく。~映画.com~

 

2016年イギリス・フランス・ベルギー合作。カンヌで最高賞パルムドールを受賞。観終えてまず「真面目に生きている人がなぜここまで追い詰められるのか」という怒りと悲しみの混ざった感情がこみあげてきました。病気で働けなくなったり、シングルペアレントになったり、いざ公の助けが必要となった時に国は助けてくれないという現実。お役所の対応はまさにred tape式で、ITに弱いシニア層にとってあまりにも残酷。個人の尊厳が無視されている状況、国が福祉を止めてしまうなら国の存在意義って何なのだろう?ってさえ思います。日本でも似たようなことが各所で起こっているのではと感じます。

 

 

 

監督:熊井啓

キャスト:中井貴一、寺尾聡、細川直美、遠野なぎこ

 

1994年6月27日に起こった松本サリン事件を材に、一市民を冤罪へと陥れた警察捜査、マスコミ報道、そして市民の偏見の在り方を問う社会派実録ドラマ。~映画.com~

 

2000年日本映画。いまゴーン氏の逃亡問題で日本の司法制度がメディアで取りざたされていますね。そうしたこともあってAmazon primeでもこの作品がリストにあがってきたのかもしれません。日本の司法制度の疑問点に加えて、裏を取らずにスピード重視で情報を流してしまうマスコミの姿勢や、扇動的な情報を鵜呑みにして感情的になってしまう市民など多くの問題点を浮き彫りにした内容だと思いました。